西暦79年8月24日に始まった、イタリア、ヴェスヴィオ(ベスビオ)火山の大噴火により、ヘルクラネウム、ポンペイなどの古代都市に高温の火砕流や火山灰が大量に降り注ぎ、多くの人々が犠牲となった。 急速に高温にさらされたせいで、犠牲者の頭蓋骨にガラス化した脳組織が見つかっているが、今年の始め、この驚くべき脳組織のサンプルについて、イタリアの研究者から詳しい説明があった。 この希少な脳組織の中に脳細胞や神経細胞が痕跡が”完璧に”残っていることを突きとめたという。 犠牲者男性の頭蓋骨のガラス化した脳から神経細胞を発見 『PLOS One』誌に発表された研究によると、フェデリコ2世・ナポリ大学のピエル・パオロ・ペトローネが主導する研究グループは、犠牲者男性の頭蓋骨のガラス化した脳から脳組織と神経細胞を発見した。 この画像を大きなサイズで見るヘルクラネウムのローマ人の頭蓋骨に見られるガラス化した脳片 i