2022.05.21 Scrum Fest Niigata 2022 Main Hall 10:00-10:45 Proposal https://confengine.com/conferences/scrum-fest-niigata-2022/proposal/16425
いま所属している会社は、ボトムアップな会社ということになっている。正確にはボトムアップとトップダウンが混在していてたまにミスリーディングなのだが、だいたいはボトムアップな会社といえるだろう。 それで、たまに、学生と会ってくれといわれて、うちの会社がボトムアップの会社なんですよ〜、と話すことがある。だがこのボトムアップというやつ、採用活動では『いかに若いうちから活躍できるか』をぐいぐいアピールするための文句ではあるのだが、実際、現場でどういうコミュニケーションになっているのか、あまり説明されない。どういう会社が「良い」ボトムアップの会社なのか、わりとみんな意識していない。 とりあえず適当に若いのに丸投げてみたら、いつの間にかイケてる提案を持ってきた、なんてことは、ありえない。それを実現するためには、上司側の見えない努力がたくさん必要なのだ。 こんなマニアックな話をしている人は多くないと思うの
会社には専門分野の技術とは別に、組織の中で働くための一般的な技術がたくさんある。学校で体系的に教えてもらうものじゃないから会社に入って身に着けていく。僕自身もう会社に入って8年半になるからずいぶん知見が溜まってきた。後輩や新人がその習得に自分と同じ時間をかけるのはもったいない。一度全体を整理しておきたいと思っていた。 それで書いてみたら長くなって、3分の2に圧縮したけどまだ長いのであらすじだけ先に書いておく↓ 働く上でいろいろな制約が存在していて、その制約に対抗する手段としていろいろな技術がある。この制約-手段のつながりを見ず単に結果としての技術だけを覚えても応用がきかないし身につかない。この技術にはレベルがあって、このレベルがちぐはぐだと上手くいかない。 「能力と時間」、「ルール」、「他人の感情」、「自分の感情」、「人間の生理」という5つの制約について「制約→技術」を展開していく。最後に
宮崎駿の映画「風立ちぬ」は、ゼロ戦の設計者・堀越二郎を題材にした物語だ。堀越は実在の人物だが、映画全体は評伝ではなく、フィクションの色彩が強い。とはいえ、物語は主人公・二郎による新型飛行機の設計を軸として展開していき、その部分は比較的史実に近い。だから、一種の製品開発プロジェクトのストーリーとしても、見ることができる。その中における主人公の職務上のポジションは、「設計主任」だ。設計主任とは何か、その役割は開発プロジェクトのプロジェクト・マネージャーとは何が違うのか。そんなことを、今回は考えてみたい。 設計主任に対応する英語はいくつかありうるが、チーフ・デザイナーあたりが最も一般的だろう。ところで、チーフ・デザイナーというと、もう一つ思い出すストーリーがある。ハインラインの「月を売った男」だ。これは月世界旅行の夢にとりつかれた主人公ハリマンが、月ロケットを完成させるまでの物語である。小説が書
中間管理職になってからそれなりの時間がたつが、人の評価というのはいまだに不得手である。毎年回ってくる、人事評定と呼ばれる仕事のことだ。部下を面接し、その目標や達成度や希望やら不満やらを聞いて、それからおもむろに机に向かって、その人の評点をつける。面接自体はそれほど苦にならないが、評価がいつも難しい。その昔、面接で自分が上司に訴えるだけですんだ頃に比べると、とても気の重い仕事である。自分の評価した結果が、直接、その人のボーナス査定や昇進につながるからだ。 まあ、わたしの職場の場合、自分の決めた評点が最終値となるわけではなく、さらに上司やもっと上での調整・決定が行われるので、少しは責任が軽いと言えるかもしれない。ただ、査定が決まった後、今度は管理職は部下にそれを伝えなければならない。当然、(なぜ自分の努力はこれしか報われないのですか?)と、全員の目が訴えてくる。自分だってそうだったのだから、も
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