別居中の元妻が凍結保存されていた受精卵を無断で使って出産したとして、40代の男性が元妻と受精卵移植を手がけた東京都内のクリニックなどに2千万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が12日、大阪地裁であった。菊地浩明裁判長は「元妻との間に子どもをもうけるかどうかという、男性の自己決定権を侵害した」として、元妻に慰謝料など880万円の支払いを命じた。 【画像】不安から解放されたい…がん予防切除へ ある女性の8年 結審まで原告側の代理人弁護士を務めた若松陽子弁護士によると、パートナーに無断で移植・出産したことが争われた訴訟は極めて異例という。若松弁護士は「無断移植が自己決定権を侵害したとする判断は画期的だ」と話した。 判決によると、元妻は離婚前で男性と別居中だった2015年4月、署名欄に自分で男性の名前を記入した移植同意書をクリニックに提出。男性に無断で、凍結保存されていた受精卵を移植して16年1月に女
