1998年に引き取ったPHS事業を生かし切れなかったドコモ。今後はFOMAに注力するというが、定額制通信が前提の時代となれば、FOMAを補完するネットワークは必要になる。ドコモは何に白羽の矢を立てているのだろうか? 2月28日、NTTドコモがPHS事業から撤退すると発表した(2月28日の記事参照)。1995年にNTTパーソナルとして誕生し、1998年にドコモに営業譲渡・吸収されたNTTのPHS事業は、ついに幕引きを迎えることになった。 1998年当時、ドコモがPHS事業を引き受けることについては、内外に少なからぬ疑問の声もあった。NTTグループではPHSは「持ち歩ける自宅電話」という認識であり、公衆電話の延長線上にあるサービスという見方があったからだ。 しかしドコモは、PHS事業は移動通信事業としてドコモの事業との親和性が高いこと、そのため事業を引き受けると類似サービス・技術の統合などによ