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ブックマーク / www.anlyznews.com (2)

  • アローの不可能性定理と民主主義の限界

    ある経済評論家が「代表性の神話」と言うエントリーで、アローの不可能性定理を持ち出して、民主主義の不可能性を断定している。 アローの不可能性定理はゲーデルの不完全性定理やハイゼンベルクの不確定性原理ほどは有名では無いが、社会科学者の間ではある種の畏怖を持って知られている。何か厄介な事を示している上に、社会的選択論かその関連領域を研究していないと縁が無いからだ。 もっとも、それが示す厄介さが、すぐに民主制度の不可能性を示すものではない。アローの不可能性定理で補足的な説明無しに議会制民主制度の問題点を主張する人は、ちょっと頭のおかしい人だ。 1. アローの不可能性定理には四条件がある アローの不可能性定理を知らない人のために簡単に説明を行うと、選択肢が三つ以上あるときに、意思決定方法(e.g. 多数決)に困難がある事を論理的に示した定理だ。 適切な意思決定方法には、以下のような四条件が必要だとア

    アローの不可能性定理と民主主義の限界
  • ベイズ推定を知っているフリをするための知識

    最近はベイジアンが増えてきて、実用分野での利用も進んでいるようだ。話題としては知っておきたいが、世間一般には理解に混乱を生んでいるようだ。 ベイズ推定は入門レベルの統計学の教科書ではオマケ的な扱いがされており、実際に伝統的な統計手法を拡張している面が強い。そういう意味では、誤解や混乱があっても仕方が無い。 利用する必要があるのか無いのか良く分からない点も多いのだが、知らないと告白するのも気恥ずかしいかも知れない。自分ではベイズ推定で分析を行わない人が、ベイズ信者と話をあわせるために最低限知っておくべき事をまとめてみた。 1. ベイズ推定とは何か? ベイズ推定とは、ベイズの定理を応用した推定手法だ。端的に理解するためには、最尤法に事前確率を導入している事だけ覚えれば良い。これで哲学的議論を全て回避してベイズ推定を把握することができる。 下の(1)式ではπ(θ)が事前確率、π(θ|x)が事後確

    ベイズ推定を知っているフリをするための知識
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