アローの不可能性定理と民主主義の限界

ある経済評論家が「代表性の神話」と言うエントリーで、アローの不可能性定理を持ち出して、民主主義の不可能性を断定している。 アローの不可能性定理はゲーデルの不完全性定理やハイゼンベルクの不確定性原理ほどは有名では無いが、社会科学者の間ではある種の畏怖を持って知られている。何か厄介な事を示している上に、社会的選択論かその関連領域を研究していないと縁が無いからだ。 もっとも、それが示す厄介さが、すぐに民主制度の不可能性を示すものではない。アローの不可能性定理で補足的な説明無しに議会制民主制度の問題点を主張する人は、ちょっと頭のおかしい人だ。 1. アローの不可能性定理には四条件がある アローの不可能性定理を知らない人のために簡単に説明を行うと、選択肢が三つ以上あるときに、意思決定方法（e.g. 多数決）に困難がある事を論理的に示した定理だ。 適切な意思決定方法には、以下のような四条件が必要だとア

[massunnk]

アローの不可能性定理と民主主義の限界

[kamei_rio]

「選択肢が三つ以上あるときに、意思決定方法に困難がある事を論理的に示した定理だ」名前は聞いたことあるけどよく知らない

[alpinix]

http://q.hatena.ne.jp/1323073188　選挙なんかのゼロサムゲームを3択以上で行う場合に「選択肢の重み付け」を反映できないことか起こる事象。比例制度なんかはこれを回避するために作られた制度だろう。本エントリに同意。

[aont]

「ハイデルベルグの不確定性原理」ってなんじゃろう

[Nihonjin]

「市場外の事に関しては、政治以外の決定手段は無い」