タグ

ブックマーク / sura-taro.hatenablog.com (9)

  • 日本銀行の国債「償却負担」1兆円台という表現について。 - すらすら日記。

    銀行の2016年度決算が公表されました。 その中で、このような報道が目につきました。 www.bloomberg.co.jp 「1兆円台」という数字と「負担」という言葉でインパクトを狙った見出しですね。 概ね正確な記事ですが、少々言葉足らずでミスリードを誘うのではないかと感じられましたので、多少なりとも補足したいと思います。 まず、償却原価法についてです。 国債に限らず、債券はいくらの値段で購入したかにかかわらず、満期になれば額面100円あたり100円で償還されます。 また、固定利付の債券は、付されている約定利率(クーポン)と市場金利を比較して需要と供給により値段が決まります。 国債が付されている約定利率が市場金利より高ければ、多くの市場参加者が購入したがりますので値段が上昇します。額面100円の国債を103円でも104円でも購入したいという投資家が出てきます。 逆に、約定利率が市場金

    日本銀行の国債「償却負担」1兆円台という表現について。 - すらすら日記。
    tal9
    tal9 2017/05/31
    "償却原価法を使わないと、クーポン収入による収益だけを先に認識し、償却による費用が後ずれしてしまうという期間損益の歪みが起きてしまう"
  • 社内の会計・税務専門知識の存在意義って。 - すらすら日記。

    世の中には公認会計士や税理士などの会計・税務の専門家がいて、その専門知識を顧客に提供して収入を得ています。 一方、それなり企業規模が大きくならないと、専門資格まで持っている方が経理部門に在籍しているのはそんなに多くはありません。上場企業でも、公認会計士や税理士資格を持った方が誰もいない、いても一人だけというところでしょう。 日常業務をやるレベルですと、仕事の流れは定型化されていますので、「前のとおりに繰り返す」ということでじゅうぶんに回っていきます。それで、何も問題は起きません。 経費精算などや備品購入などの経理事務では、会計や税務の詳細な知識は不必要なわけです。 さて、日常業務の範囲には入らない、新しい業務を開始した場合の会計・税務処理とか、異例的なことが起きた場合です。 よく、「そんなのは、その時になって顧問税理士にでも聞けばいい」と言われます。 職業専門家の出番というわけですね。 し

    社内の会計・税務専門知識の存在意義って。 - すらすら日記。
  • 誰でもできる「自動化された経理」が理想だけど・・ - すらすら日記。

    営業一筋の方々などから、時々以下のような批判を受けることがあります。 経理は1円の利益も生まない。経理担当者なんてのはただ数字を並べる単純作業をしているだけだ。 それに比べ、営業はどうやれば売り込みができるのか、自社の戦力や商品の強み弱みを把握したうえで、交渉相手やライバルも緻密に分析し、様々な駆け引きを行って人間の全力を投じなければできない高度な仕事だ、ということでしょう。 さて、「経理が単純作業」という問題の立て方の前提として、決算や税務申告に必要な数字が自動的に経理担当者の手元に流れてきて、それをあらかじめ決められた方法で並べればいいんだから、人間はいらないんじゃないかということを置いているのではないかと思われます。 しかし、実際は・・ 数字を作っているのは他ならぬ営業の方々や、管理部門でも他の部署の方々であります。 そして、経理の手元には数字は自動的には流れてはきません。 そして、

    tal9
    tal9 2015/09/13
    インセンティブの虜、案件
  • 専門家じゃない方でも「会計の基本」を身に付けるために・・ - すらすら日記。

    会計の素養がまったくないと、「内部留保がー!」を代表とするトンデモに巻き込まれてしまうことになります。 しかし、財務や税務などの担当している方でなければ、なかなか会計を基礎から学ぶ機会など無いかもしれません。 ツイッターで「最近のお勧め」を聞かれたので、公認会計士・岩谷誠治先生のこちらを一点推薦いたします。 会計の基【第2版】 この1冊ですべてわかる 作者: 岩谷誠治出版社/メーカー: 日実業出版社発売日: 2015/02/06メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る 「この1冊でわかる」とあります。たいていの場合、この手のタイトルの付いているを読んでも「わかる」ようにはなりませんが、この「会計の基」は違いまして、当に「わかる」ようになります。 会計専門ではない方、あるいは退屈な簿記の学習に挫折してしまった方でも面白く読みとおせるのではないかと。 章末には発展的な学習

    専門家じゃない方でも「会計の基本」を身に付けるために・・ - すらすら日記。
  • どうやって「会計の基本」を教える/教わる? - すらすら日記。

    経理歴10年以上の私ですが、商業高校で簿記を習ったこともありませんし、会計学や税法の体系的な大学教育を受けた経験もなく、税理士・会計士などの国家資格を持っているわけでもありません。 それでも、ほぼ誰にも教えてもらうこともなく、ここまで来たわけですが、簿記会計や税務の専門知識が無い方に、どうやって「会計の基」を教えたらいいのか悩む日々であります。 そこで、時々入門書を読んで、基はこのように考えればいいのか・このように教えていけばいいのかというヒントを探しております。 今回、手にとりましたのは、岩谷誠治公認会計士のこちら。 2時間で丸わかり 会計の基を学ぶ 作者: 岩谷誠治出版社/メーカー: かんき出版発売日: 2015/08/07メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る 書は、2時間で、 「財務指標を暗記しなくても会社の善し悪しを判断できるようになる」 「簿記の仕訳がわか

    どうやって「会計の基本」を教える/教わる? - すらすら日記。
  • 経理部のための実務書ガイド。(2015年版)その1 会計編①。 - すらすら日記。

    過去ログの「経理部のための実務書ガイド」に今でもけっこうアクセスがあります。 2年前の記事で少々古くなりましたので、2015年版として更新したいと思います。 過去ログではkindle電子書籍があまりありませんでしたので、そちらも交えて。 なお、経理部といいましても主に制度会計(計算書類・短信・有価証券報告書など)や税務申告を担当している部署を想定しており、給与支払い・社会保険料納付、売掛金管理、固定資産の実物管理などは範囲外です。 会社により経理部門が担当している業務の範囲は異なるかと思いますが、何かの参考になりましたら。 ①入門編 何回も紹介しておりますが、手軽に読める会計入門書ではこちら、「会計の基」を。 会計の基【第2版】 この1冊ですべてわかる 作者: 岩谷誠治出版社/メーカー: 日実業出版社発売日: 2015/02/06メディア: Kindle版この商品を含むブログを見るっ

    経理部のための実務書ガイド。(2015年版)その1 会計編①。 - すらすら日記。
  • 巨大企業も税金を払っています。 - すらすら日記。

    全力2階建てにもまとめられましたが、もう一度例のトンデモに対する批判を。 こちらですね。 税金を払わない巨大企業 (文春新書) 作者: 富岡幸雄出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2014/09/19メディア: 新書この商品を含むブログ (6件) を見る著者(富岡幸雄中央大学名誉教授)は、中央大学で長らく税務会計を講じていた高名な学者ですが・・ 著者のロジックは、持株会社形式を取っている大企業のいちばん上に位置している持株会社単体の損益計算書に計上されている「法人税等」だけを取り出し、「会計上の税前利益に対し0.1%以下で少ない!けしからん!」という粗雑なものです。 持株会社の収益の大部分は傘下にぶら下がっている子会社からの配当金であり、法人税上、子会社からの配当は支店間の損益の振替と同じく税金がかからない(益金不算入)なので、持株会社の課税所得は見掛け上の会計上の利益よりも著しく小

    巨大企業も税金を払っています。 - すらすら日記。
  • じゃぶじゃぶのお話。 - すらすら日記。

    一般に想像されているのとは異なり、銀行の大金庫には札束が山積みになっているわけではありません。 現金は、金の延べ棒と同じく、現物を保有しているだけではまったく利息を生みません。 預金で集められた資金は、最低限の預金支払い準備用の現金保有を除いて、できる限り他に貸出して利息を稼ごうとします。 知られている通り、企業向け貸出は低迷する一方であります。 銀行の営業担当は必死に優良な貸出先を探しておりますが、良い先は競合が激しく、貸出金を伸ばすのはなかなか難しい実情です。 住宅ローンもフラット35も含めた激しい貸出競争に晒されていますね。 地域金融機関では、預貸率(預金に対する貸出金の比率)はせいぜい60%もあればいい方で、信金信組では5割を切っているところも。 貸出金の利回りは、せいぜい2%もあればよいほうです。 次に、有価証券運用を考えるわけですが、期間の長い国債は金利上昇時の価格下落リスクが

    じゃぶじゃぶのお話。 - すらすら日記。
    tal9
    tal9 2011/12/27
    「資金の出し手は、「うひょー!」なビジネスを待っています。」
  • 繰り延べ税金資産の注記を読もう。 - すらすら日記。

    「えっ税金を払いたくないから、ウソをついて利益をごまかしていたんじゃないの?」 これは昨今の粉飾決算の報道を見て、がもらした感想です。 一般に、中小企業が行う粉飾決算は、まさに税金を払いたくないがゆえに経費の過大計上や売上隠しなどをやるのも多く、これが税務調査で発覚するとお上から加算金を付けられてたっぷり税金を取られるわけです。 悪質に所得隠しになりますと、重加算税、さらにタイーホされて牢屋行き・・w さて、昨今の粉飾決算は逆に損失隠しですので、払わなくてもよい税金を納めているかも・・と思ったら数年前から多額の(税務上の)繰越欠損金を計上しておりますね。 有価証券報告書の税効果会計の注記をみますと、繰延税金資産内訳として23年3月期の連結ベースでは「繰越欠損金25,076百万円」とありますので、これを実効税率40%で割り戻すと約62,690百万円の繰越欠損金があると思われます。 一方、単

    繰り延べ税金資産の注記を読もう。 - すらすら日記。
    tal9
    tal9 2011/11/18
    ほほぅ!評価性引当金くらいしかみてなかったです
  • 1