体調不良によりしばらくおまちください。内容は古いところもあるかもしれませんが自由に使ってください。何かあればコメント下さい。 現象学は全て現象学的還元を出発点として考察が行われます。従って、現象学の理解は、何故「現象学的還元が遂行されないといけないのか」「現象学的還元とは何か」から始まります。 しかし、現象学は普通に生きている上で誰もがもっている「自然な見方という固定概念」を完全に打破しないと迷路に入りやすく、「現象学的態度と判断中止は、人格の変化を起こす力さえあり、宗教的回心とも比べられる」(危機 第35節)と言うように、徹底した自己懐疑と反省的直観を必要とします。フッサールのこの言葉を聞くと神秘的な印象さえ受けるのですが、そうではなく、生きていく中で、何らかの思考上の要請がないとなかなか実感として理解できないということです。実感がないと、現象学はただ難解なだけの言葉のカタログになりかね