一般保護違反(General Protection Fault)とは本来、OSが不正な命令を出したプロセスを強制終了するための安全機構だ。Hailey Somerville氏が公開した「WSL9x」は、その安全機構を逆手に取り、Linuxのシステムコール処理路として動かす。30年前のレガシーOSであるWindows 95上で、仮想化もエミュレーションもなしにLinuxカーネル6.19が動作する。Intel 486プロセッサでも稼働するこのアーキテクチャは、いかにして越えられないとされた構造的制約を破ったのか。例外処理を悪用する三段構えの転用機構と、リング0で二つのカーネルが同居するリスクを解説する。 01.30年前のレガシーOSが抱えるアーキテクチャの壁02.一般保護違反をインターセプトする3ステップの処理機構03.coLinuxからWSL2へ至る系譜とWSL9xの特異な立ち位置04.AI

