米共和党のドナルド・トランプ大統領(74)が戦死した米兵を「負け犬」と侮辱し、体の一部を失った傷病退役軍人の姿を「誰も見たくない」として軍事パレードに招待しないよう部下に指示していたとの報道が、米国内で波紋を呼んでいる。トランプ氏は4日の記者会見で「完全な虚報だ」と強く否定したが、事実なら軍最高司令官としての資質が疑問視されかねず、退役軍人らの抗議活動が広がっている。民主党は11月の大統領選で争点化する構えだ。 米誌アトランティックは3日、複数の関係者の話として、トランプ氏が2018年11月の訪仏時に、第一次大戦で戦死した米兵約1800人が埋葬された墓地への訪問予定を「大勢の負け犬が埋まる場所になぜ行く必要があるのか」と言ってキャンセルしたと報道した。 また同年に首都ワシントンで軍事パレードを計画した際、戦闘で体の一部を失ったりやけどを負ったりした軍人を「観客は見たくない」と語ったと伝えた