恐ろしい本である。 『サピエンス全史』で人類が生まれてからこのかた、どのように「意識」を進化させたかを描き、今度は、これから人類が辿る道を予言している。例によって、ウィットとユーモアのある読みやすい文章でだ。 だから、もし中高生に2冊だけ、3年ずつかけて学ぶ教科書を挙げよと言われたら、私は躊躇なく『サピエンス全史』と『ホモ・デウス』を推すだろう。 結論からすると、グローバルなネットワーク社会とAIと生物工学が結びついて、人間がますます判断をそちらに委ねるようになると、やがて人間の意味が消える。 ホモ・サピエンスはその役割を終え、消滅してデウス(神)になるという。神になるとは言い得て妙だが、遠慮なく言えば、生きたまま死んだような状態に移行するのだろう。思考を完全にクラウド上のAIに委ねることで。 著者は遠慮ない。「自動車が馬車に取って代わった時、私たちは馬をアップグレードしたりせず、引退させ
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