太平洋戦争中に旧日本海軍の戦闘機「紫電改」などに搭載された高性能の国産エンジン「誉(ほまれ)」の主要部が、広島県呉市広黄幡町の米陸軍広弾薬庫の地中から見つかった。寄贈を受けた大和ミュージアム(呉市)は28日までに洗浄・保存処理を終え、6月3日からの企画展で初公開する。 【動画】見つかったエンジン 在日米陸軍基地管理本部(神奈川県座間市)によると、2018年9月11日、広弾薬庫ののり面整備工事中に、地下約1メートルから掘り出された。広弾薬庫は戦争末期に誉の量産を図っていた第11海軍航空廠(しょう)の跡地で、戦後70年余り、地中で眠っていたとみられる。同年12月、同管理本部施設局環境部長代理の名義で寄贈された。 出土品のサイズは、円柱形のクランクケースが直径約50センチ、回転軸のクランクシャフトが長さ約90センチ。エンジンの中心部に当たる。外周に2重星形に計18気筒あったシリンダーのピストンへ