三冠王への夢が膨らんでいる。 6月を終え、打率.316、26本塁打の成績はナ・リーグ打撃2冠王に位置している。62打点はフィリーズのアレク・ボームを追うこと6点差の3位。日本人初の偉業に向け期待は高まるばかりだ。 その一方で大谷は85試合を消化し102安打を放っている。シーズン162試合で計算すれば194安打。199安打ペースだった6月22日までの勢いからすればややペースダウンを強いられているが、自身初の200安打さえも視界に入る。 「200安打」――。 日本人選手にとってこの大台は、これまではイチローのみが許された領域だった。しかも、彼は2001年のデビューから10年連続で200安打を達成した。この記録はメジャーの歴史において、彼しか成し遂げていない偉大なる金字塔だ。 その「200安打」に大谷が初めて近づこうとしている。誰が見ても打者としてのタイプは両極にあるふたり。その打撃アプローチに