津久井進(つくい・すすむ)神戸大法学部卒。阪神大震災直後の95年4月に弁護士となり、被災者の法律相談から業務を始めた。兵庫県弁護士会所属。日弁連災害復興支援委員会副委員長。46歳。名古屋市生まれ。 ◎震災5年へ(下)法制度/弁護士 津久井進さん -東日本大震災の後、法制度はどう変わったか。 「義援金などの差し押さえ禁止や災害弔慰金の受け取り遺族対象の拡大、二重ローン減免など、初期の段階で次々と法改正や制度化がなされ、被災者の生活再建を後押しした」 「制定された法律は最初の1年で45本。阪神大震災の16本と比べてもかなり踏み込んだと言える。ただし過去のさまざまな災害で積み残された宿題に慌てて対応したのがほとんどで、遅きに失した」 <2段階が最善> -国は基本法や特区法を制定して復興を進めた。 「基本法には日本の再生がうたわれ、被災地以外に復興予算が流れる要因となった。今回の目玉法制