イルカに関する日米間のトラブルのニュースを目にすると、筆者は米国に住み始めた頃を思い出す。アパートをシェアしていた米国人とスーパーに立ち寄ったとき、売られているツナ缶に「Dolphine Safe」(イルカに無害)と書かれているのに気づいた。"ツナ缶にイルカ"、その時は頭の中で2つの関係が結びつかず、また米国社会がよく分かっていなかった頃だったので、何も考えずに「何これ? ツナ缶にイルカの肉が混ぜられた事件でもあったの?」と聞いたら、本当にどん引きされた。十数年前の話だが、驚かれ方がものスゴかったので今でも覚えている。 マグロ漁ではイルカが目印になるそうで、そのため1970年代に流し網がマグロ漁で普及すると大量のイルカが巻き添えになった。そこで海洋ほ乳類の保護に熱心な欧米で「Dolphin Safe」が導入された。イルカを犠牲にしない方法で捕られたマグロからの加工品に付けられる。その分コス