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ブックマーク / www.astroarts.co.jp (122)

  • 太陽系の内惑星と外惑星は世代が違った

    太陽系形成に関する数値実験から、太陽系内の惑星が2つの異なるタイミングで形成されたとする新しい理論が提唱された。 【2021年1月27日 オックスフォード大学/バイロイト大学】 太陽系の惑星のうち地球や火星などは主に固形成分でできていて、木星や土星にガスや水などの蒸発しやすい物質が多く集まっている。従来、この差は単にどれだけ太陽に近い所で形成されたかの違いであると解釈されてきた。 英・オックスフォード大学のTim Lichtenbergさんなどの国際研究チームは、そもそも惑星が形成された時期も2段階に分かれていた可能性をシミュレーションにより明らかにした。 最近の原始惑星系円盤の観測や隕石の分析からは、これまでの想定と違い、太陽が誕生してからわずか20万年ほどで惑星の形成が始まったこと、その形成は太陽系内の限られた領域で起こったことを示す証拠が得られている。 鍵を握るのは「スノーライン」、

    太陽系の内惑星と外惑星は世代が違った
  • イオの周囲に見られるプラズマトーラスの加熱

    惑星観測用宇宙望遠鏡「ひさき」が、木星の衛星「イオ」の大気から宇宙空間に放出されてプラズマ状態となったガスを観測し、とくにイオの周りでプラズマが非常に高温となっていることを明らかにした。プラズマ加熱のメカニズムを解明する手がかりになると期待される。 【2016年5月16日 東北大学】 惑星や衛星の周囲では、分子や原子は電離してプラズマの状態となっている。プラズマの温度は大気に比べてかなり高いが、宇宙空間でどのようにプラズマが加熱されているのかについては、様々なメカニズムが提案されているものの、よくわかっていない。 木星の衛星イオは、太陽系で最も活発な火山活動をもつ天体だ。イオの大気は二酸化硫黄を主成分とする火山性ガスでできており、宇宙空間へ流出して、イオの公転軌道に沿ってプラズマトーラス(ドーナツ状に分布した濃いプラズマ)を形成している。このトーラスを、高温電子がイオンに衝突して発光する極

    イオの周囲に見られるプラズマトーラスの加熱
  • 「ひとみ」姿勢異常の推定メカニズムを公表

    依然として状態が確認できない状況が続いているX線天文衛星「ひとみ」について、JAXAは15日に記者発表を行い、衛星の姿勢異常の発生から物体の分離に至るまでの有力な推定メカニズムを公表した。 【2016年4月18日 JAXA】 3月28日を最後に「ひとみ」との通信は途絶したままだが、それまでに得られたテレメトリデータを基にした解析から、衛星が姿勢異常を起こした原因とその後の事象について有力なメカニズムが推定された。 「ひとみ」は3月26日、活動銀河核を観測するために予定どおりの姿勢変更を行った。その際、2種類の機器を用いて姿勢を判断し制御を行うのだが、一方のスタートラッカ(STT)と呼ばれる機器が何らかの理由により想定外の動作を行ったと推定される。その結果、もう一方の慣性基準装置(IRU)と呼ばれる機器の誤差推定値が大きな値のまま保持されてしまう(来はSTTのデータと照合し誤差を小さくする

    「ひとみ」姿勢異常の推定メカニズムを公表
  • スーパーコンピューター「京」が太陽最古の謎解決に王手

    太陽の活動は11年周期で変動していることが知られているが、そうした変動を作るような大規模な磁場の生成、維持メカニズムはわかっていなかった。「太陽最古の謎」と言われるこの謎をスーパーコンピューター「京」による超高解像度計算で調べ、メカニズム解明に王手をかける成果が発表された。 【2016年3月28日 千葉大学/東京大学】 太陽の内部(太陽内部の外側30%)は中心で発生したエネルギーによって熱対流で埋め尽くされているが、その熱対流は、地球上では存在しえない非常に高度な乱流状態になっている。この乱流的なプラズマの運動による引き伸ばしによって、黒点数の増減などに見られる約11年の太陽活動周期を駆動する磁場が生成されると考えられている。 しかし、高度にカオス的な運動をする小スケールの乱流の中から秩序立った大規模磁場を生み出す過程は、これまで大きな謎だった。乱流による磁場生成は、カオス的状況が発達する

    スーパーコンピューター「京」が太陽最古の謎解決に王手
  • 初めてとらえられたショックブレイクアウト

    NASAの人工衛星「ケプラー」が3年がかりで取得したデータの分析を元にした研究で、超新星爆発の衝撃波が星の表面に到達する様子が可視光線観測で初めてとらえられた。現象の初期に見られるフラッシュのような光は「ショックブレイクアウト」と呼ばれている。 【2016年3月29日 NASA】 米・ノートルダム大学のPeter Garnavichさんたちの国際研究チームは、NASAの人工衛星「ケプラー」が500個の遠方銀河を3年間にわたって30分毎に観測して得た約50兆個の星のデータを分析した。その目的は、大質量星の爆発である超新星爆発のサインをとらえることだ。 赤色超巨星が燃料を使い果たして核融合反応が止まると、星が自らの重力に耐え切れなくなり中心核が崩壊して爆発する。II型に分類されるこのタイプの超新星爆発の際、中心核から星の表面に衝撃波が到達し、明るく輝く。この最初の輝きは「ショックブレイクアウト

    初めてとらえられたショックブレイクアウト
    tarchan
    tarchan 2016/03/29
  • 天の川の「向こう側」に隠されていた数百個の銀河を発見

    地球から見て天の川の背後にあたる宇宙は、塵や星に阻まれて可視光線では観測できない。そうした塵などを見通すことができる電波望遠鏡による観測で、天の川の向こう側2億5000万光年の距離に多数の銀河の存在が確認された。3分の1は今回初めて発見されたものだ。 【2016年2月10日 CSIRO】 豪・西オーストラリア大学のLister Staveley-Smithさんらの国際研究チームは、オーストラリア連邦科学工業研究機関(CSIRO)のパークス電波望遠鏡を使った観測で天の川銀河の塵などを見通し、これまでに知られていなかった天の川銀河の背後にある領域を調べた。 電波望遠鏡による観測の概念図(提供:ICRAR、以下同) 観測の結果、約2億5000万光年という天文学的には非常に近い距離にあるにもかかわらず、天の川銀河の背後にあったためこれまで存在が隠されていた数多くの銀河が見つかった。Staveley

    天の川の「向こう側」に隠されていた数百個の銀河を発見
  • シミュレーションで推測、太陽系第9惑星存在の可能性

    海王星の20倍以上遠くに「第9惑星」が存在する可能性がシミュレーションで示された。セドナなどすでに知られている太陽系外縁天体の軌道の特徴を説明する研究成果だ。 【2016年1月21日 Caltech】 カリフォルニア工科大学のKonstantin BatyginさんとMike Brownさんが数値モデルとコンピュータ・シミュレーションから、太陽系の「第9惑星」が存在する可能性を示した。計算によればこの天体は海王星の20倍以上も遠いところを1万年から2万年かけて公転しており、地球の10倍の質量を持つ。推測される大きさから、小惑星や準惑星ではなく「惑星」であると考えられる。 「第9惑星」の想像図(提供:Caltech/R. Hurt (IPAC)) Batyginさんたちは別の先行研究を元に、太陽系の最遠に位置する6つの太陽系外縁天体の軌道を調べ、公転周期や遠日点(軌道上で太陽から最も遠ざかる

    シミュレーションで推測、太陽系第9惑星存在の可能性
  • http://www.astroarts.co.jp/shop/showcase/poster_hayabusa/index-j.shtml

  • 2014年10月22日 オリオン座流星群が極大

    10月22日ごろ、オリオン座の右腕のあたりに放射点を持つオリオン座流星群が見ごろになる。ハレー彗星の通り道を毎年この時期に地球が通過し、そこに残されていたちりが地球の大気にとびこんで、上空100km前後で発光して見える。 流れ星の中心となるオリオン座が高く上る21日深夜以降がチャンスだ。 2014年オリオン座流星群 見え方のシミュレーション(ステラナビゲータでシミュレーション)。 空の条件の良いところでは、1時間あたり10〜20個ほどの流れ星が見えると予想されています。町明かりで空が明るいところや建物があって視界が開けていないところでは、実際に見える流れ星はこの半分〜3分の1ほどになります。 オリオン座は深夜から明け方に南東〜南の空に見えていますが、流れ星は空のどの方向にも飛ぶので、オリオン座のある方向だけでなく空を広く見渡すようにしましょう。 ムックやDVD映像、シミュレーションソフト(

    2014年10月22日 オリオン座流星群が極大
  • SDSS新段階へ 銀河地図作成プロジェクト「MaNGA」など始動

    【2014年8月21日 IPMU】 宇宙規模の銀河分布図作成などを行ってきた「スローン・デジタル・スカイ・サーベイ」が、新たな段階に突入した。新開発の機器を導入してさらに詳細、広範囲の観測を行う3つのプロジェクトが始動している。 新開発の光ファイバー結束技術を活用した「MaNGAプロジェクトでは、1つの銀河内の複数箇所(画像右下)の分光観測を行う。クリックで拡大(提供:David Law, SDSS collaboration, and Dana Berry/SkyWorks Digital, Inc./図中銀河画像 NASA, ESA, the Hubble Heritage (STScI/AURA)-ESA/Hubble Collaboration, and A. Evans (University of Virginia, Charlottesville/NRAO/Stony Br

    SDSS新段階へ 銀河地図作成プロジェクト「MaNGA」など始動
    tarchan
    tarchan 2014/08/22
    >14年間にわたり史上最大の宇宙地図を作ってきた「スローン・デジタル・スカイ・サーベイ」(SDSS)が、新開発の機器を導入してさらに詳細、広範囲の観測を行う新たな段階(SDSS-IV)に突入した。
  • 10周年のカッシーニ、土星観測の最終ミッションが決まる

    【2014年7月1日 NASA】 土星到着から10周年を迎えた探査機「カッシーニ」。2016年から実施される最後のミッションの名称が「グランドフィナーレ」に決まった。 「グランドフィナーレ」ミッションでは、土星体のはるか彼方からすぐそばまでの軌道を22周回する。クリックで拡大(提供:NASA/JPL-Caltech/Space Science Institute) 土星の環とその名称。クリックで拡大(提供:NASA) 1997年に打ち上げられたNASAの探査機「カッシーニ」が、6月30日に土星到着から10周年をむかえた。 人類がかつて見たことのない土星の表面や環、衛星の詳細な姿を届けてくれたベテラン探査機だが、長きにわたるミッションのゴールもそろそろ見えてきている。 2016年11月から2017年9月まで実施予定の最後のミッションは、「グランドフィナーレ」と名付けられることが決定した。こ

    10周年のカッシーニ、土星観測の最終ミッションが決まる
    tarchan
    tarchan 2014/07/02
    >2016年11月から2017年9月まで実施予定の最後のミッションは、「グランドフィナーレ」と名付けられることが決定した。
  • アストロアーツオンラインショップ

    アストロアーツオンラインショップ
  • 火星で棲息できる地球上生物、メタン菌

    【2014年5月22日 University of Arkansas】 米研究チームの実験により、地球上でもっとも単純な最古の生物であるメタン菌が、火星上で棲息できる可能性が示唆された。 メタン菌は水素をエネルギー源に、二酸化炭素を炭素源にして代謝を行いメタン(天然ガス)を生成する微生物だ。メタン菌は嫌気性のため酸素を必要とせず、さらに有機的な栄養素も不要で、光合成も行わない。こうした特徴から、火星に生物がいるとすればその理想的な候補とされている。 米・アーカンソー大学Rebecca Mickolさんは、2種類のメタン菌を火星の環境と同じ条件にさらすという実験を行った。その結果、メタノサーモバクター・ウォルフェイイおよびメタノバクテリウム・フォルミシカムと呼ばれる両種が凍結・融解サイクル実験で生き残った。 「火星の温度は、摂氏マイナス90度からプラス27度と幅広く変化します。もしも現在、火

    火星で棲息できる地球上生物、メタン菌
  • 急速に縮む木星の大赤斑

    【2014年5月19日 NASA】 木星のトレードマークともいえる大赤斑は、大気表面で吹き荒れつづける巨大な嵐だ。この大赤斑が、近年急激な勢いで縮小している。 ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した木星の大赤斑。1995年、2009年、2014年の画像を比較すると、縮小しているのがわかる。クリックで拡大(提供:NASA/ESA) 木星のトレードマークとなっている大赤斑は、大気中で起こる高気圧性の突風が長年持続しているものだ。かつてその幅は4万kmを超え、直径約1万3000kmの地球がすっぽり3つおさまるほど巨大なものだったが、1930年代からそのサイズの縮小が観測されてきた。1979年の探査機「ボイジャー」1号と2号のフライバイ観測では2万3000km、1995年のハッブル宇宙望遠鏡の観測では2万1000km、同じく2009年には1万8000kmと年々小さくなっている。 さらに2012年からは、1年

    急速に縮む木星の大赤斑
    tarchan
    tarchan 2014/05/19
  • ガニメデ内部に多段重ねの海の層?

    【2014年5月7日 NASA】 宵の西の空に輝く木星には、地下に海があるとされる大型衛星が3つある。そのうちのひとつ、ガニメデの内部が、氷と水の層の多段重ねとなっている可能性がシミュレーション研究で示された。 木星の衛星ガニメデは、火星の4分の3ほどの直径を持つ太陽系最大の衛星だ。おなじく木星の衛星カリストとエウロパ、また土星の衛星タイタンやエンケラドスとともに、地下に海をたたえているとされる天体のひとつである。 ガニメデの場合は従来、2つの氷の層に液体の水の層がはさまれていると考えられてきた。だが今回、硫酸マグネシウムの塩の存在を考慮したシミュレーション研究から、さらに複雑なモデルが導き出された(画像)。 Steve Vanceさん(NASAジェット推進研究所)らの新しいモデルは、岩石のコアと、最大で3つの氷の層にはさまれた水の層から成る。圧力で水よりも高密度になった氷が沈んで天体深部

    ガニメデ内部に多段重ねの海の層?
  • 若田さんらがISSから地上に帰還

    【2014年5月14日 JAXA】 宇宙飛行士の若田光一さんらを乗せたソユーズ宇宙船が、14日11時ごろカザフスタン共和国に着陸した。約半年間にわたる国際宇宙ステーション滞在ミッションが無事完了した。 6か月ぶりに地上に帰還した若田さん(中央)。クリックで拡大(提供:JAXA/NASA。以下同) 地上帰還を前にした13日、2か月間務めたISSコマンダーの任をアメリカのスティーブン・スワンソンさん(手前左)に引き継ぐ若田さん(右)。クリックで拡大 JAXA宇宙飛行士の若田光一さん、ロシアのミハイル・チューリンさん、アメリカのリチャード・マストラキオさんを乗せたソユーズ宇宙船は、14日7時36分(日時間。以下同)に国際宇宙ステーション(ISS)を離れた。10時4分に軌道離脱噴射を行って落下を開始し、予定どおり10時58分にカザフスタン共和国の草原に着陸した。 船内から運び出された若田さんらは

    若田さんらがISSから地上に帰還
    tarchan
    tarchan 2014/05/14
  • 皆既日食だけじゃない 天空のダイヤモンドリング

    【2014年4月10日 ヨーロッパ南天天文台】 南米チリの超大型望遠鏡が、うみへび座の方向にある円形の惑星状星雲「Abell 33」をとらえた。2500年かけて運ばれた光は途中で大粒のダイヤをセッティング。美しいリングとなって地球に届けられている。 太陽と同じくらいの重さの恒星は、一生の終わりにさしかかると外層ガスを放出しはじめる。ガスは色鮮やかに輝く「惑星状星雲」となり、その中心に小さく残った高温高密度の「白色矮星」は数十億年の時間をかけて冷え、光を失っていく。 画像は、うみへび座方向およそ2500光年彼方にある惑星状星雲「Abell 33」を南米チリの超大型望遠鏡(VLT)でとらえたものだ。銀河団カタログでも知られる米天文学者ジョージ・エイベルが1966年に作成した惑星状星雲カタログに掲載された86天体のひとつである。元の恒星の自転の影響や、元の恒星が複数の恒星系である場合の作用などに

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  • エンケラドスの重力場が示す地下の海

    【2014年4月4日 ヨーロッパ宇宙機関】 水や氷を噴出することから、地下に海があると考えられてきた土星の衛星エンケラドス。探査機「カッシーニ」の重力場測定により、地下に水が存在する可能性が高まっている。 エンケラドスの南極にみられる水や氷の噴出口。2005年にカッシーニの観測で見つかった。クリックで拡大(提供:NASA/JPL/Space Science Institute) 南極から噴き出す水や氷は、地下の海から供給されているのかもしれない。クリックで拡大(提供:NASA/JPL-Caltech) 土星の衛星エンケラドスは、その表面を氷で覆われた直径500kmの天体だ。南極付近では氷や水蒸気がジェットのように噴き出していて、地下の海がその供給源となっているのではと推測されてきた。土星の周囲を公転する間に潮汐力でエンケラドス全体がきしみ、天体内部が温まることで液体の水ができると考えられて

    エンケラドスの重力場が示す地下の海
    tarchan
    tarchan 2014/04/04
    >エンケラドスの南極にみられる水や氷の噴出口
  • 高速で移動する星のバウショック

    【2014年2月25日 NASA】 赤外線天文衛星「スピッツァー」が、天の川銀河の中を猛スピードで駆け抜ける恒星とその衝撃波で作られる構造「バウショック」をとらえた。 赤外線天文衛星「スピッツァー」がとらえた、カシオペヤ座κ星のバウショック(赤)。緑色のもやに見えるのは、塵の雲の炭素分子が星の光に照らされているもの。クリックで拡大(提供:NASA/JPL-Caltech) カシオペヤ座κ星の位置。4等の明るさなので簡単に見ることができる(「ステラナビゲータ」でシミュレーション) 高温の超巨星カシオペヤ座κ星(HD 2905。以下κ星)は、宇宙空間の中を秒速1100km数十kmというすさまじいスピードで動いている。それを示すのが、画像に赤く見える「バウショック」と呼ばれるアーチ状の構造だ。バウショックはいわばボートの前方にできる波のようなもので、恒星風が星間のガスやダスト(塵)にぶつかってで

    高速で移動する星のバウショック
    tarchan
    tarchan 2014/02/26
    >κ星のバウショックは星の前方に4光年も離れている。これは太陽からもっとも近い恒星プロキシマ・ケンタウリまでの距離と同じくらいで、そのスピードが周囲に与える衝撃がいかに大きいかがわかる。
  • 小惑星イトカワ、ラッコの頭は重かった

    【2014年2月6日 ヨーロッパ南天天文台】 探査機「はやぶさ」が世界で初めて表面物質を持ち帰った小惑星イトカワ。「はやぶさ」が間近で見た詳しい形状と、地上での長期間にわたる観測でとらえられたわずかな自転の加速から、密度の異なる2つの部分に分かれているという証拠が初めて得られた。 小惑星の形をラッコの姿に見立てると、頭(赤)が体(青)より高密度であることがわかった。頭の部分が2850kg/m3、体の部分が1750kg/m3。クリックで拡大(提供:ESO, JAXA) もうおなじみ、「はやぶさ」がとらえたイトカワの姿。「はやぶさ」チームの間でこの画像が出回り、ラッコの体の部位で位置を言い表すようになったという。クリックで拡大(提供:JAXA) 2005年に探査機「はやぶさ」が行った接近観測から、小惑星(25143)イトカワは長さ540mのピーナッツ型の天体で、12時間周期で自転していることが

    小惑星イトカワ、ラッコの頭は重かった