新型コロナウイルスのワクチン接種を巡る混乱で、河野太郎行政改革担当相が13日の記者会見で自らの不手際を認めた。自治体で相次ぐ接種予約の停止を巡り「もう少し早く供給量を示し予約(ペース)を落としてもらう必要があった」と語り、自治体の接種加速が予想を上回っていたことを認め、陳謝した。
経済産業省は、不足する福島第一原発の処理費用を捻出するために、その費用を国民の電気料金に上乗せする。「賠償費用は過去の電気料金に上乗せしておくべきだった」という理屈をつけて、「過去分」と称した費用を「これから請求する」という。通常の企業活動や買い物ではあり得ないやり方に批判は絶えない。経産省の理屈をあらためてまとめた。 (吉田通夫) A 原発事故の賠償のための費用はもっと前から「電気料金に積み立てておくべきだった」と言うのです。この費用を「過去分」と名付けています。積み立ての起算点は、日本で原発の営業運転が始まった一九六六年。いま大手電力会社の契約者が支払っている年間千六百億円の負担金を基に過去の負担を二・四兆円と計算し、二〇二〇年から四十年にわたり新電力の契約者も含めて幅広く請求するつもりです。
二〇二〇年東京五輪・パラリンピックの招致を巡る金銭授受疑惑で、日本オリンピック委員会(JOC)の外部識者による調査チームは一日、日本の招致委員会がシンガポールのコンサルタント会社に二億円余を支払った契約に違法性はないものの、手続きの透明性には問題があるとの報告書を公表した。JOCは「疑念は払拭(ふっしょく)できた」として調査を終えるが、支払先への聞き取りはできず、疑惑の全容に迫ることはできなかった。 (中沢誠、大平樹) ■接触不能 「タン氏から先の流れが今のところ何も分かっていない」。調査チーム座長の早川吉尚・立教大教授は記者会見でこう述べた。タン氏とは、招致委が二億円余を送金したコンサル会社「ブラックタイディングス(BT)」代表のイアン・タン氏だ。チームは招致委理事長だった竹田恒和氏ら三十四人に聴取。一方、タン氏らへの聞き取りは「試みたが接触できなかった」。 調査報告書では、BT社へ
国際石油開発帝石は二十七日、アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビ首長国で陸上油田の権益を5%取得したと発表した。期間は二〇一五年から四十年間で、同社の持ち分は日量八万~九万バレルに相当する。この油田は原油埋蔵量が世界で五番以内に入る規模とされ、安倍晋三首相は「(原油の)安定確保に大きく貢献する」とのコメントを出した。 今回の権益取得額は十億ドル(約千二百億円)を超えるとみられ、国際帝石は独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)からも資金拠出を得る予定だ。国際帝石は新たな権益取得により、一六年三月期に千三百億円以上の増収効果を見込む。
東京都立川市内で二十九日開かれる「わんぱく相撲都大会立川場所」の会場で、協力団体として参加する陸上自衛隊立川駐屯地が迷彩服の試着コーナーを設けることに、三多摩法律事務所(立川市)や多摩地域の市民団体八団体は二十三日、中止を求める要請書を同駐屯地や後援する立川市などへ提出した。 中止要請は、子ども向けイベントにふさわしくないとの理由。三多摩法律事務所によると、要請後、大会を主管する立川青年会議所から、迷彩服試着コーナーを中止するとの連絡が入った。自衛隊の災害派遣に関する展示に内容を変更すると伝えられたという。 要請では、迷彩服は戦闘服であり、「十五歳未満の者が敵対行為へ直接参加しないための措置を取る」とした国連子どもの権利条約に背く行為だと指摘。「安倍内閣が集団的自衛権を容認し、自衛隊による海外での武力行使を可能にしようとしている中であり、その意図をPRする場とならざるを得ない」とも批判して
原発再稼働をめぐる論議が高まる中、原発から出る放射線量の高い使用済み核燃料を貯蔵するスペースは既に満杯に近づきつつある。「核のごみ」が解決しないまま、原発を動かしてもいずれ行き詰まるのは明らかだ。 (梅田歳晴) 電気事業連合会などによると、国内にある使用済み燃料は二〇一二年九月末時点で、少なくとも一万七千トン以上。電力会社は各原発の原子炉建屋内にある燃料プールでほとんどを貯蔵しているが、東京電力の福島第一、第二、柏崎刈羽、九州電力玄海、日本原子力発電東海第二でいずれも占有率が80%以上を占め、限界に近づいている。 青森県六ケ所村にある日本原燃の使用済み核燃料再処理工場(再処理工場)にも容量三千トンの一時保管スペースがあるが、再処理事業の遅れで各原発から持ち込まれる使用済み燃料がたまる一方。今年九月の時点で貯蔵量は二千九百四十五トンに達し、占有率は98%に達した。
都立中央図書館のCD-ROM閲覧コーナー。パソコンの脇に「旧OSに対応したソフトは再生する機械がありません」と断り書きがある=東京都港区で(中村陽子撮影) 各地の図書館で、CD-ROMなどの電子媒体で保存されている資料の一部が、パソコンのOS(基本ソフト)など、デジタル環境が刷新されていく中で、見られなくなっている。図書館側も問題を認識しているものの対策は難しく、手をこまねいている状態だ。専門家は「電子資料を持つすべての機関に関わる問題。このままだと貴重な記録も消失する」と危惧する。 (中村陽子) 融資の審査などに使う「第11次 業種別審査事典」CD-ROM版、江戸期に編さんされた名所案内「江戸名所図会」のデジタル解説書…。東京都立中央図書館で、CD-ROMの一枚をパソコンのドライブに入れると、目次までは表示されるが、その先はエラーメッセージが表示され、再生できない。 担当者は「見られない
東京電力福島第1原発事故で、原子力損害賠償法(原賠法)の規定を適用せず、政府が東電を免責しなかったことの是非が争われた訴訟の判決で、東京地裁は19日、「免責要件を極めて限定的に解釈した政府の判断にも一定の合理性がある」として適法と認めた。 原賠法はただし書きで「異常に巨大な天災地変」による損害は原子力事業者の賠償責任を免除すると定めている。文部科学省原子力損害賠償対策室によると、免責規定の解釈をめぐる司法判断は初めて。 東電株主の男性が、政府の誤った判断で東電の株価が下落したとして150万円の国家賠償を求めたが、村上正敏裁判長は請求を棄却した。
家庭で犬や猫を飼う人は多いが、勤務先でもペットを飼う動きが広がってきた。社内を歩き回ったり、デスクの上で眠ったり、かわいい表情を見せる社員犬や社員猫。果たして彼らの勤務評定は-。 (吉岡逸夫) 社員番号0(ゼロ)、一歳のメス。名前はキャンディ。犬種はオールドイングリッシュシープドッグ。企業向けITシステムを提供する日本オラクル(東京都港区)の四代目社員犬だ。 約二十年前に飼い始めた初代のサンディは非正規雇用だったが、二代目からは正社員となった。勤務は水曜日正午から午後一時半まで。業務は社内を見回り、社員を和ませること。普段は、近くのペットショップで寝泊まりし、しつけもされている。出勤日は、調教師が車で送り迎えするといい、重役並みの待遇だ。 同社広報担当者は「会社の知名度を上げ、親近感を持ってもらうため、製品紹介イベントにも参加し、お客との潤滑油の役目も果たしている」という。 同社の従業員は
危機的な状況が続く福島第一原発。その復旧作業は放射能、時間との闘いで、作業員の確保が急務となっている。東京電力の要請を受けた協力会社は、各地にいる作業員たちを呼び寄せようと躍起になっている。中には法外な高給を提示された作業員もいる。 「日当四十万円出すから来ないか」。福島県いわき市からさいたまスーパーアリーナ(さいたま市中央区)に避難している作業員藤田竜太さん(27)の携帯電話に、旧知の原発のメンテナンス業者から誘いが入った。 現場は福島第一原発。高給である以上、それだけ高い危険が待ち構えていることはすぐに分かった。電線の敷設作業をしている友人からは「おれ、もう被ばくしているかも」と聞かされた。 長男はまだ三つと幼く、妻(26)には新しい命が宿った。ためらいなく断った。藤田さんは、「五十代以上の人は高給につられて原発に戻っているらしい。でも、おれはまだ若いし、放射能は怖い。もう原発の仕事は
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