2009年7月28日付の香港紙「蘋果日報(Apple Daily)」は、「中国の博士号授与数は米国を抜き、中国は世界一の博士号授与国となった」と報じた。 同時に「そのうちの半数以上の博士が政府に入って役人となっており、かつての90%以上の博士が大学や科学研究所に残留した時代とは一線を画している」と伝えた。同記事の概要は次の通りである。 140カ所の軍系大学や科学研究所でも授与 ―― 政府発表データによれば、2007年に米国で博士号を取得した人は4万8000人で、中国は4万1000人であった。ただし、この年、中国で博士課程に在学していた研究生は22万2000人であり、この2年間で育成した博士の数は既に米国を抜き去っている。 この「国産博士」の大増産は、博士号授与機関の数で中国が米国を上回っていることに起因している。すなわち、米国の場合は253カ所の大学だけが博士号を授与できるが、中国では25