今年になって、有名人のがんによる訃報が相次ぎました。漫画家のさくらももこさん、女優の樹木希林さん、格闘家の山本徳郁さんの他界のニュースは、大きく報じられ話題を集めました。 そんな中、気になるのが、がんにかかった原因を患者の日頃の行いと結びつける物言いです。例えば、日本禁煙学会はヘビースモーカーであったさくらももこさんについて、「これはタバコと乳がんとの関連をまったくご存じなかったとしか思えません」とサイトに記載し、患者団体から批判の声があがり、のち削除しました。 このような議論がたびたび起きますが、実際のところ、がんと日常の慣習や遺伝はどれくらい関係しているのでしょうか。 アメリカ在住のがん研究者である大須賀覚博士(米国エモリー大学ウィンシップ癌研究所)は、自身のブログで「患者の過去の行いが悪かったからではありません」と答えています。ご本人の了承をいただき、ブログ投稿をご紹介します。(以下