ブックマーク / sorae.info (62)

  • 月の中心部に固体の「核」を発見 過去の大規模なマントル転倒の証拠も

    地球唯一の自然衛星である「月」の内部構造は、惑星科学における長年の謎でした。20世紀前半までは、月の内部は地球のような層ごとに分かれた構造をしているのか、それとも火星の衛星フォボスやダイモスのように均質な構造をしているのかすらも不明だったのです。この謎に大きな進展があったのは、NASA(アメリカ航空宇宙局)の「アポロ計画」によって月面に地震計が設置されてからでした。 地震波の性質(速度、屈折角、減衰の度合いなど)は、通過する物質の性質(密度、温度、固体か液体かなど)によって変化することが知られており、地球の内部構造は地震波の観測を通して推定されています。月にも「月震」と呼ばれる地震活動があることが地震計の設置により判明したため、測定された地震波のデータを元に月の内部構造を推定することができます。これにより、月には地球と同じような層状の内部構造があるらしいことが明らかにされました。 ただし、

    月の中心部に固体の「核」を発見 過去の大規模なマントル転倒の証拠も
  • イプシロンロケット6号機打ち上げ失敗の原因は第2段の姿勢制御装置の異常

    【▲ 内之浦宇宙空間観測所から打ち上げられたイプシロンロケット6号機。JAXAのライブ配信より(Credit: JAXA)】宇宙航空研究開発機構(JAXA)は10月18日、第41回宇宙開発利用部会・調査・安全小委員会にて、「イプシロンロケット」6号機打ち上げ失敗の原因調査について最新の状況を報告しました。 イプシロンロケット6号機は内之浦宇宙空間観測所から日時間2022年10月12日9時50分に打ち上げられましたが、燃焼を終えた第2段と第3段の分離可否を判断する時点で機体の姿勢が目標からずれていて、衛星を地球周回軌道に投入できないと判断されたため飛行を中断。同日9時57分11秒に指令破壊信号が送信されて、打ち上げは失敗しました。 指令破壊された6号機の機体は、フィリピン東方の海上にあらかじめ計画されていた第2段の落下予想区域内に落下したとみられています。イプシロンロケットは1号機(201

    イプシロンロケット6号機打ち上げ失敗の原因は第2段の姿勢制御装置の異常
  • ダイヤモンドより硬い「ロンズデイル石」は天然の “化学蒸着” でできる可能性が判明

    【▲ 図1: キャニオン・ディアブロ隕石に含まれる1mm未満のダイヤモンドの表面には、ロンズデイル石が非常に薄い膜として存在すると言われています。 (Image Credit: Arizona State University) 】この世で一番硬い物質はダイヤモンド、とよく言われますが、科学者はダイヤモンドを上回る硬さを持つ物質を長年探索してきました (※) 。そのような物質の候補として有力視されてきたものの1つが「ロンズデイル石 (Lonsdaleite)」 (あるいはロンズデーライト、六方晶ダイヤモンドとも呼ばれる) です。 ※…しばしば誤解されますが、この場合の「硬さ」は結晶の傷つきにくさや摩擦に対する強さのことで、ビッカース硬さなどで表されます。外から力を加えられた時に変形や崩壊しにくいという意味での「硬さ」は、剛性や靭性などと呼ばれます。 ロンズデイル石は、1967年にキャニオン

    ダイヤモンドより硬い「ロンズデイル石」は天然の “化学蒸着” でできる可能性が判明
  • 彗星の衝突が地球の大陸を作る原動力になった可能性が判明

    地球の表面は地殻という岩石の層でできています。この地殻は、薄い玄武岩でできた海洋地殻と、厚い花崗岩でできた大陸地殻とに分かれます。このように地殻が化学組成の異なる岩石に分かれているのは、他の岩石惑星には見られない特徴です。 大陸地殻の形成は、惑星科学だけでなく生命科学の分野でも興味深い対象です。風雨や河川による大陸の風化によって、海洋に流れ込む栄養分が増加し、生命の進化を手助けしたとも考えられているからです。しかし、大陸地殻がどのようにできたのかは長年の謎です。大陸地殻は、太古代(40億年~25億年前)に化学組成の異なる物質が分離する分化作用によって形成されたと考えられていますが、詳細は明らかになっていません。 今回、カーティン大学のChristopher L Kirkland氏などの研究チームは、最初期に形成されたと考えられている大陸地殻の断片を分析し、上記とは異なる可能性を導き出しまし

    彗星の衝突が地球の大陸を作る原動力になった可能性が判明
  • 1万年に1度の好機? 太陽系外縁天体「セドナ」に向けて探査機を打ち上げるなら2029年が最適か

    【▲ 2004年に公開された太陽系外縁天体「セドナ」(左)の想像図。遥か彼方で輝く太陽(右)も描かれている(Credit: NASA/JPL-Caltech)】ロシア宇宙科学研究所のVladislav Zubkoさんを筆頭とする研究グループは、無人探査機による太陽系外縁天体「セドナ」(90377 Sedna)の接近探査に関する研究成果を発表しました。セドナは太陽から最も遠ざかる時は約1000天文単位(※)、最も近付く時でさえ約76天文単位も離れているとされる、地球から遠く離れた天体です。研究グループによると、そんなセドナへ探査機を送り込むのに条件の良いタイミングが、今から7年後の2029年に訪れるのだといいます。 ※…1天文単位(au)=約1億5000万km、地球から太陽までの平均距離に由来 ■セドナ接近探査、最良条件下の打ち上げタイミングは2029年太陽系外縁天体とは、太陽系の天体のうち

    1万年に1度の好機? 太陽系外縁天体「セドナ」に向けて探査機を打ち上げるなら2029年が最適か
  • 土星の衛星タイタンの「メタンの河川」地図が完成 地球外生命探査にも貢献か

    【▲2015年11月にNASAなどの土星探査機カッシーニ によって撮影されたタイタンの画像。赤外線の観測データによる合成画像になります(Credit:NASA)】 アメリカのコーネル大学は10月18日、コーネル大学教養学部の天文学准教授アレックス・ヘイズさんが参加する研究チームが、土星の衛星タイタンに存在するメタン(有機物)の河川の地図の最終版(the final maps)を作成したと発表しました。 研究チームによれば、今回の地図は、将来的に、NASAが進めているタイタン探査ミッション、ドラゴンフライミッションによって得られるデータをよりよく理解するために役立つだろうといいます。 土星の衛星タイタンは、直径が5149kmほど(地球の4割ほど)もあり、太陽系でも2番目に大きな衛星になります。厚い窒素の大気に覆われ、メタンが地球のおける水のように循環しています。メタンの雨が降り、メタンの川や

    土星の衛星タイタンの「メタンの河川」地図が完成 地球外生命探査にも貢献か
  • 太陽系外の岩石惑星と恒星の組成にみられる相関 「すばる望遠鏡」などの観測により初めて示される

    【▲ 太陽に似た星の周囲で形成される惑星と、その材料である岩石や分子を描いたイメージ図(Credit: Tania Cunha (Planetário do Porto – Centro Ciência Viva & Instituto de Astrofísica e Ciências do Espaço))】ポルトガル天体物理・宇宙科学研究所(IA)や久留米大学などの研究者からなる国際研究グループは、地球のように岩石を主体とした太陽系外惑星と、その系外惑星が周回している恒星の化学組成に相関がみられることを示した研究成果を発表しました。発表では、岩石惑星を形作る元素の組成が恒星とよく似ていることが知られていたのはこれまで太陽系が唯一であり、今回の成果は同様の相関が太陽系以外にもみられることを初めて示したものだとされています。 ■恒星と系外惑星の鉄含有率にみられる相関を初めて示す恒星は、ガ

    太陽系外の岩石惑星と恒星の組成にみられる相関 「すばる望遠鏡」などの観測により初めて示される
  • 40億年前古代の火星で「数千回の破局噴火」が起こっていたことが判明

    【▲ 火星周回探査機マーズ・リコネッサンス・オービターのデータから作成されたアラビア大陸のクレーターの画像。火山灰は、このようなクレータなどに風によって運ばれ、水の作用によって粘土に変化しました(Credit: NASA/JPL-Caltech/University of Arizona)】NASAは9月16日、NASAのゴダード宇宙飛行センターの地質学者パトリック・ウェリーさん率いる研究チームが、火星の北半球にあるアラビア大陸で、40億年ほど前に、5億年ほどに渡って、数千回の破局噴火が起こっていたことを突き止めたと発表しました。 破局噴火(super eruptions)は最大規模の火山の噴火です。数十年に渡って惑星規模の気候変動をもたらし、後には、大きいものだと40kmほどから60kmほどにもなるカルデラが残されます。 火星のアラビア大陸にこのような破局噴火を引き起こすことができる超巨

    40億年前古代の火星で「数千回の破局噴火」が起こっていたことが判明
    taron
    taron 2021/10/02
    探査機を送り込んで、地表の鉱物を検討できるようになったからこその成果/金星の表層入替えとかも含めて、プレートテクトニクスによる物質循環の安定性が際立つなあ。
  • ダークエネルギーを検出か? ダークマター検出器「XENON1T」の研究成果

    【▲ 未知のエネルギーの抽象的なイメージ(Credit: shufilm)】ケンブリッジ大学のSunny Vagnozziさんをはじめとした研究グループは、ダークマター(暗黒物質)の検出を目的としてイタリアのグランサッソ研究所で2016年から2018年にかけて実施された「XENON1T」実験において、ダークマターではなくダークエネルギー(暗黒エネルギー)が検出されていた可能性を示した研究成果を発表しました。 今回の成果はダークマターの検出を目的とした実験がダークエネルギーの検出にも利用できることを示唆しており、研究グループは今後計画されている実験でダークエネルギーが直接検出される可能性を指摘しています。 ■ダークマター検出器「XENON1T」で捉えられた超過事象宇宙に存在する物質とエネルギーのうち、約27パーセントはダークマター、約68パーセントはダークエネルギーが占めると考えられています

    ダークエネルギーを検出か? ダークマター検出器「XENON1T」の研究成果
  • アストラ、Rocket3.3の打ち上げ失敗 発射直後に機体が傾く

    米民間宇宙企業アストラ・スペース社は、日時間8月29日午前7時35分に、Rocket3.3(LV0006)の打ち上げを行いました。 打ち上げ後1分もたたずに、5つのメインエンジンのうちの1つが停止。上昇を開始したものの、2分30秒後にエンジンを停止させたということです。機体は高度約50kmに到達し、打ち上げ施設から離れた海域へ落下したものと見られます。なお、飛行データの取得には成功しており、今後の改善などに生かされる見込みです。 【▲ Astra rocket3.3の打ち上げの瞬間。この時点で機体が傾いている(Credit: NASASpaceflight.com)】アストラ社が開発した小型ロケット「Rocket3.3」は、アメリカ・アラスカ州コディアクにある太平洋宇宙港PSCAから打ち上げられました。通常ロケットはエンジン点火後、機体が上昇するはずです。しかし今回のミッションでは機体が

    アストラ、Rocket3.3の打ち上げ失敗 発射直後に機体が傾く
  • JAXA・名大など開発の「デトネーションエンジン」宇宙空間での実証実験に成功

    【▲ S-520-31号機で打ち上げられた回転デトネーションエンジン(推力約500N)が、世界で初めて宇宙空間で稼働する瞬間を捉えた画像(Credit: Nagoya University, JAXA)】宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2021年7月27日、鹿児島県の内之浦宇宙空間観測所において観測ロケット「S-520-31号機」の打ち上げを行いました。同日朝5時30分に打ち上げられたS-520-31号機は約4分後に最高高度235kmへ到達し、打ち上げから約8分後に内之浦の南東海上へ着水しています。 今回打ち上げられたS-520-31号機は「深宇宙探査用デトネーションエンジンシステム」の実証実験を目的としていました(デトネーションエンジンについては後述)。8月19日、JAXAはS-520-31号機に搭載されていた「回転デトネーションエンジン」(RDE:Rotating Detonatio

    JAXA・名大など開発の「デトネーションエンジン」宇宙空間での実証実験に成功
    taron
    taron 2021/09/03
    名前がかっこいい(それ以上理解できない人)。
  • 太陽系の最果て「オールトの雲」では恒星間天体の方が多い可能性が判明

    【▲ オールトの雲の想像図。太陽系の外周を取り囲んでいる(Credit: Shutterstock)】ハーバード・スミソニアン天体物理学センターは8月22日、ハーバード・スミソニアン天体物理学センターの天文学者アミール・シラジ氏やアビ・ローブ氏などが率いる研究チームが、太陽系の最果てにあるオールトの雲(Oort cloud)においては、元々太陽系に属する天体よりも、恒星間天体の数の方が多い可能性があることを突き止めたと発表しました。 太陽系の最も外側にあるとされるオールトの雲は、太陽から1万から10万AU(1AUは太陽から地球までの平均距離)のところにあり、1兆個ほどの氷の微惑星が球殻状に太陽系を取り囲んでいると考えられています。長周期彗星(公転周期が200年以上の彗星)はここからやってくると考えられているために「彗星の巣」とも呼ばれています。 【▲ 2019年に発見されたボリソフ彗星。人

    太陽系の最果て「オールトの雲」では恒星間天体の方が多い可能性が判明
  • ロシアのISS新モジュール「ナウカ」ドッキングに成功するも一時ISSが傾く問題が発生

    【▲ 国際宇宙ステーションにドッキングした多目的実験モジュール「ナウカ」(左奥)(Credit: Roscosmos/Oleg Novitskiy)】日時間2021年7月29日22時29分、国際宇宙ステーション(ISS)へ新たに追加されるロシアの多目的実験モジュール(MLM)「ナウカ(Nauka)」が、ISSのロシア区画へドッキングすることに成功しました。 7月21日にバイコヌール宇宙基地から「プロトンM」ロケットを使って打ち上げられたナウカは、軌道上で状態を確認しつつ、ISSとランデブーするために8日間かけて徐々に高度を上げていきました。 関連:ISS新モジュール「ナウカ」打ち上げ成功、ISSには7月29日夜にドッキングの予定 ISSに接近したナウカは、7月26日にドッキング室「ピアース(Pirs)」が分離したことで場所が空いたサービスモジュール「ズヴェズダ(Zvezda)」の下部(天

    ロシアのISS新モジュール「ナウカ」ドッキングに成功するも一時ISSが傾く問題が発生
  • 太陽系外縁部から移動してきた?「非常に赤い小惑星」が小惑星帯に存在することを発見

    【▲ 岩石や塵を含む小惑星帯を描いた想像図(Credit: NASA/JPL-Caltech/T. Pyle)】宇宙航空研究開発機構・宇宙科学研究所(JAXA/ISAS)の長谷川直氏ら国際研究グループは、火星と木星の間に位置する小惑星帯に、スペクトル(波長ごとの電磁波の強さ)が非常に赤い特徴を持つ小惑星が2つ存在することが明らかになったとする研究成果を発表しました。研究グループは、この2つの小惑星から初期の太陽系外縁部の情報が手に入る可能性があるとして注目しています。 ■探査すれば初期の太陽系外縁部の情報が小惑星帯で得られる可能性初期の太陽系にはガスや塵でできた原始惑星系円盤が存在しており、そのなかで塵が集まって微惑星が形成され、微惑星どうしが衝突・合体して原始惑星へ成長したとみられています。研究グループによると、小惑星帯に存在する直径100km以上の小惑星は太陽系初期に形成された微惑星の

    太陽系外縁部から移動してきた?「非常に赤い小惑星」が小惑星帯に存在することを発見
  • 複雑な生物へと進化する上では自転軸の適度な傾きが重要かもしれない

    【▲ ハビタブルゾーンを公転する太陽系外惑星を描いた想像図(Credit: NASA Ames/JPL-Caltech/T. Pyle)】パデュー大学のStephanie Olson氏らの研究グループは、ある惑星で誕生した生命が複雑な生物へと進化する上で、惑星の自転軸の傾きが大きく影響する可能性を示した研究成果を、第31回ゴールドシュミット国際会議において発表しました。 これまでに4400個以上が見つかっている太陽系外惑星のなかには、恒星からの距離が適度で表面に液体の水が存在する可能性があり、生命の誕生と生息に適した環境を持ち得る「ハビタブルゾーン」を公転しているとみられるものがあります。Olson氏らは今回、地球の生物が呼吸に利用する酸素に注目し、惑星の状態の変化と光合成によって生成される酸素の量の関係を調べるためのシミュレーションモデルを作成しました。 日照時間の増加や大陸の出現といっ

    複雑な生物へと進化する上では自転軸の適度な傾きが重要かもしれない
  • 科学観測を再開した「ハッブル」宇宙望遠鏡が撮影した最新画像が公開される

    「ハッブル」宇宙望遠鏡を運用するアメリカの宇宙望遠鏡科学研究所(STScI)は現地時間7月19日、1か月以上に渡り中断されていた科学観測を再開したばかりのハッブル宇宙望遠鏡によって撮影された銀河の画像2点を公開しました。 【▲ 相互作用銀河「ARP-MADORE2115-273」(Credit: NASA, ESA, STScI, Julianne Dalcanton (UW), Processing: Alyssa Pagan (STScI))】こちらはそのうちの1点で、およそ2億9700万光年先にある相互作用銀河「ARP-MADORE2115-273」を捉えた画像です。相互作用銀河とは互いに重力の影響を及ぼし合っている複数の銀河のことで、そのなかには潮汐力によって大きく引き伸ばされていたり、笑顔や鳥を思わせる不思議な姿に見えたりするものもあります。 STScIによると、ARP-MADO

    科学観測を再開した「ハッブル」宇宙望遠鏡が撮影した最新画像が公開される
  • スペースXのマスク氏、ヴァージン宇宙船での宇宙旅行を予約

    米スペースXを率いるイーロン・マスク氏が、ヴァージン・ギャラクティックが提供する宇宙旅行への予約金(デポジット)の支払いをすませていることを、海外メディアが報じています。 ヴァージン・ギャラクティックは米国時間7月11日に、宇宙船「VSS Unity(スペースシップツー)」による有人飛行を実施。創業者であるリチャード・ブランソン氏を含む6人を乗せ、高度80km以上の「宇宙」へと到達しました。 そしてブランソン氏がサンデー・タイムズに語ったところによると、マスク氏は将来のスペースシップツーによる宇宙旅行のために1万ドル(約110万円)のデポジットを支払っているとのこと。なお、マスク氏がいつ宇宙に飛び立つのかは不明ですし、実際には宇宙旅行に参加しない可能性もあります。 一方、マスク氏が率いるスペースXはすでに国際宇宙ステーション(ISS)への宇宙飛行士輸送ミッションを成功させています。さらに、

    スペースXのマスク氏、ヴァージン宇宙船での宇宙旅行を予約
    taron
    taron 2021/07/14
  • 中国が宇宙太陽光発電システム建設のために、約900トンの超重量級ロケットを利用

    中国が静止軌道上に太陽光発電システムを建設するために新しい超重量級のロケットを利用するという計画を、ロケットの開発関係者が言及しました。2030年に打ち上げ予定の「長征9号」は現在中国が開発中で、重量約878トン、全長約57メートルもある超重量級のロケットです。同ロケットの積載量は高度約2,000kmの地球低軌道(LEO)だと140~150トン、月遷移軌道(TLI)に投入する場合には50~53トンまで積載可能だといいます。2020年11月に中国が打ち上げた月面探査機「嫦娥5号」の約8.2トンと比較すると、破格の規模であることがわかります。 【▲ 2000年11月に打ち上げた中国のロケット「嫦娥5号」(Credit: CNSA)】長征シリーズのチーフデザイナー竜楽豪氏によると、長征9号は「宇宙太陽光発電システム」の建設に利用される予定です。多くの人工衛星や国際宇宙ステーション(ISS)などで

    中国が宇宙太陽光発電システム建設のために、約900トンの超重量級ロケットを利用
  • ヴァージンがスペースポート・アメリカから初の有人宇宙飛行を実施

    【▲ ニューメキシコ州上空で宇宙空間に到達した宇宙船「VSSユニティ」(Credit: Virgin Galactic)】ヴァージン・ギャラクティックは日時間2021年5月23日未明、宇宙船「VSSユニティ(スペースシップツー)」による有人宇宙飛行を実施しました。 同社のフレドリック・スターカウ(Frederick “CJ” Sturckow)飛行士とデヴィッド・マッケイ(David Mackay)飛行士の2名が搭乗したVSSユニティは、空中発射母機「VMSイブ(ホワイトナイトツー)」に抱えられてニューメキシコ州のスペースポート・アメリカを離陸。成層圏で切り離された後にロケットエンジンを点火したVSSユニティはマッハ3の速度で上昇し、最高高度約89.23km(55.45マイル)の宇宙空間(※)へ到達した後にスペースポート・アメリカへと無事帰還しました。 ※…国際的な定義では高度100km

    ヴァージンがスペースポート・アメリカから初の有人宇宙飛行を実施
  • NASA小惑星探査機「オシリス・レックス」がベンヌを出発、地球への帰路に

    【▲ 小惑星ベンヌを離れる小惑星探査機「オシリス・レックス」を描いた想像図(Credit: NASA/Goddard/University of Arizona)】アメリカ航空宇宙局(NASA)は現地時間5月11日、小惑星ベンヌからのサンプル採取に成功した探査機「OSIRIS-REx(オシリス・レックス)」が、いよいよ地球への帰路についたことを発表しました。 「アメリカ版はやぶさ」とも呼ばれるオシリス・レックスは2018年12月にベンヌに到着し、1年後の2019年12月には2か所の採取地点が決定しました。日時間2020年10月21日には採取地点「ナイチンゲール」でのサンプル採取が実施され、採取装置先端のコレクターヘッドには目標の60グラムを大幅に上回るサンプルが集められたと判断されています。オシリス・レックスは地球へ帰還するための適切なタイミングを待ちつつ、ベンヌの最後の観測を行っていま

    NASA小惑星探査機「オシリス・レックス」がベンヌを出発、地球への帰路に