森友学園への国有地払い下げをめぐる財務省の公文書改竄問題で自殺した近畿財務局職員の赤木俊夫さんの遺書を2018年にスクープしたジャーナリストの相澤冬樹氏。現在も精力的に取材活動を続けているが、8月下旬に新型コロナ感染と診断された。保健所への切実な訴えが実って何とかホテルへ辿り着いた相澤氏だが、症状が悪化してしまい──。2週間の闘病の様子を本人が振り返る。(前後編の後編) * * * コロナと診断されてから5日後、なんとか隔離施設(ホテル)に入ることができた。ところが、「医療」への道は遠かった。 入所先は大阪の中心部、心斎橋界隈にあるビジネスホテル。コロナ患者隔離用に行政が1棟借り切っている。ここに着いてわかったこと。それは、そこは隔離施設ではあるが、医療はほとんど提供されていないということ。医師は常駐していない。看護師はいるが、日に2回、電話で安否を確認するだけ。体調が悪化したら、そのこと