夏を迎え、欧州各地のプールがにぎわいを見せている。ドイツでは、2022年に初めて中部ゲッティンゲンの公営プールが女性も「トップレス」で泳ぐことを容認したのを皮切りに、今年6月末までに首都ベルリンや南部ミュンヘンなど少なくとも10自治体で女性のトップレスが認められた。「トップレス先進国」になった背景と、そうした文化が世に問いかけるものを、2回に分けて報告する。 後編 「トップレス先進国」の背景 ドイツ独裁政権下で興隆のヌード文化 では、ドイツに根付いた文化からトップレスの歴史をひもときます。 「ダメよ、止まって!」。22年12月、ベルリン市営の屋内プール。市内に住む元ライフガードの女性、ロッテ・ミースさん(34)が水泳パンツだけを着て水に入ろうとすると、このプールのライフガードの女性が手を振って叫んだ。そして、上半身を隠すよう注意した。 「トップレスで泳いでいいかプール側に事前に確認して、了