[Part2] 中国、なぜ「15人派遣」? 「今回はとても感謝しています」 「どういたしまして」 中国の救援隊を東日本大震災の被災地に派遣することで日中双方が合意した3月13日、日中両政府当局者の間で、こんな会話が交わされたという。謝意を表したのは、中国側だった。 自らも救援隊に加わり、日中間の事前調整で窓口役を担った中国地震局国際協力部課長の徐志忠によると、中国は震災当日の11日に国連傘下のINSARAGを通じて被災地への人員派遣の意思を伝え、日本にも救援隊の派遣を打診。「2~3時間以内には出発できる態勢」を整えた。 しかし、日本側は真っ先に受け入れるべき国として、米国が「ランク1」としたのに対し、中国は「ランク4」と優先度が低かった。 外務省の対中政策担当者たちは「受け入れるべきだ」と主張したが、「ランク3.5」に引き上げるのがやっとだったという。 なぜ、日本側は躊躇(ちゅうちょ)した