ふと訪れた旅先の路上に潜む「なにか」に心の眼を凝らし、写真撮影から原稿執筆までのすべてを、自身のiPhoneで完結させる好評連載コラム。第18回は、サードウェーブ・カルチャーで知られたオレゴン州ポートランドで起こっている変化を切り取る。 前回の特別インタビューの補足として、今回はもう少しポートランドについて書きたい。 10年前は、コンパクトシティやサイクリングシティとして世界的に評価された米国オレゴン州ポートランドだが、いまでは見る影もなく、なにより、ホームレスの数が尋常ではないのだ。 2年ほど前に、急増するホームレスに対し「非常事態宣言」を出したポートランド市政府だが、すでに人口の1%近い人たちがホームレスとして街に溢れ、打つ手を事実上失っている。 しかも、いままで見たことがないティーンエイジャーのホームレスが多い。僕はポートランド発の「サードウェーブコーヒー」にちなんで、彼ら彼女たちを