【モスクワ=小野田雄一】旧ソ連圏の国々で、ロシア語を社会から排除しようとする動きが出ている。反露感情が強いウクライナでは、西部リボフの州議会が9月、芸術や出版分野でロシア語の使用を禁じる条例を可決。バルト三国のラトビアや東欧のモルドバ、中央アジアのカザフスタンでも最近、ロシア語との関係を見直す政策が導入された。各国でこうした政策が相次ぐ背景には、反露感情や民族的自尊心の回復の意図に加え、ロシアの国際的地位が低下している影響があるとみられ、ロシア側には危機感も広がっている。 2億7千万人が使用 ロシア語は旧ソ連時代、連邦を構成する各国の公用語として使用されていた。その結果、ソ連崩壊から30年近くたつ現在も、旧ソ連を構成していた10カ国以上で約2億7千万の話者がいるとされる。しかし最近は、各国でロシア語離れが加速している。 イタル・タス通信によると、ウクライナのリボフ州議会は9月18日、ロシア