中国や台湾、朝鮮半島の原産で、環境省などの生態系被害防止外来種リストにも記載されている「クビアカツヤカミキリ」の成虫が県内で初めて、かつらぎ町内で捕獲された。人体に影響はないが、産み付けられた幼虫が梅や桃の樹木の内部を食い荒らし、枯死させてしまう。果樹王国の和歌山にとっては「天敵」で、県は農家に注意を呼びかけるなど警戒を強めている。 県農業環境・鳥獣害対策室によると、クビアカツヤカミキリは7月31日、かつらぎ町妙寺の山林で、付近の農家の男性が駐車していた軽トラックに雄の成虫1匹が止まっているのを見つけた。翌日、伊都振興局の職員らが近隣の農地約1ヘクタールを調査したが、他に成虫は見つからず、幼虫が寄生している樹木付近に大量に発生するふんや木くずなども確認できなかった。 クビアカツヤカミキリの成虫の体長は3〜4センチ。体全体は光沢のある黒で、胸部が赤いのが特徴だ。繁殖力が強く、成虫は樹木の幹や