ベルギーのフィリップ国王は、6月30日、コンゴ民主共和国の独立記念日にあわせてチセケディ大統領に書簡を送り、コンゴでの植民地期の行為を深く悔いるとの声明を発出した。コンゴ自由国時代(1885~1908)、ベルギー領コンゴ時代(1908~1960)の双方について、深い悔恨の念を表明した。2013年に即位したフィリップ国王は、「あらゆる人種差別と闘う」ことを表明し、この問題への議論を深めることを促した。 ベルギーとコンゴの関係に関しては、植民地期に、混血児をコンゴ人の母親から引き離し、ベルギーに連れてきて教会施設などで養育した行為について、2019年4月にミッシェル首相(当時)がベルギー議会で謝罪している。また、この件については、当事者から訴えが起こされている。 今回の国王の謝罪声明は、5月以降米国をはじめ世界各地で展開されている「ブラック・ライブズ・マター」(BLM)運動を意識した内容となっ