最終目標は100m2を300万円で ――なぜ、3Dプリンタによる住宅の製造に取り組むのでしょうか? 飯田氏 スタートアップの存在意義は課題解決にある。われわれにとっての解決すべき課題は、30年という長い住宅ローンだ。「もしクルマが買える値段で家を買えたら、人生がもっと自由になる」という思いがスタート地点にある。われわれの最終目標は、100m2の家を300万円で提供することだ。2025年以降には量産体制を確立していきたいと考えている。 3Dプリンタを活用することにより大幅なコストダウンが可能になるが、3Dプリンタさえあれば家が作れるというわけではない。素材開発から施工までを1社でカバーするのは不可能だ。そのため、協力企業を募っており、現在その数は270社以上になっている。われわれは住宅産業の完全ロボット化を目指している。 ――セレンディクスは建設用3Dプリンタを開発しないのでしょうか? 飯田