【済州島(韓国)=河崎真澄】中国主導で北京に本部を置く国際金融機関、アジアインフラ投資銀行(AIIB)の金立群総裁は17日、韓国の済州島で記者会見し、昨年1月の開業から1年半で80カ国・地域が加盟したAIIBの成果を強調する一方、慎重な姿勢を崩さない日米に対し「窓は常に開かれている」と述べて改めて参加を促した。 金氏は、「21世紀のガバナンス(経営統治)でAIIBは短期間に融資15件と投資1件の案件を承認している」と強調。既存の国際金融機関は融資審査などに時間がかかるとして途上国から不満の声が上がっているが、AIIBは機動的な資金供給態勢を整えている点をアピールした形だ。 また金氏は、国際金融市場で資金調達するために欠かせないAIIBが発行する債券の「格付け」について、年内にも中国内外の計5つの格付け機関から、初の「格付け」を得る見通しになったことを明らかにした。従来は韓国などを引き受け先