俺も相当おっさんになったので、以下のような戯言を吐いても良いかなと思って、俺より若い人へ宛てて、以下の戯言を記す。 後世「策士」と呼ばれた人は、生前は、「律儀な人だ」という評判を得るために全力を尽くした。真田幸村も徳川家康も黒田官兵衛も張良も孔明も劉基も。 「策」は、「あれは小狡い人間だ」と評された時点で、効果の半分以上を失う。 「策」は、原則として、少なくとも「策」を弄する相手に対しては、生涯ただ一度しか通用しない。逆の言い方をする。「策」を成功させるためには、相手に、「あれは俺に対しては律儀で正直な人間だ」と常に感じさせることが必要だ。「相手」が誰になるかは、時勢が決める。よって、交際の全方位に「律儀で正直者だ」と印象付けておくことが有利となる。 だから諸君らは「律儀な人」「正直者」として振る舞い、政治的立場が逆な相手にも、「敵」にも、可能な限り、そのように振る舞おうとする方が有利であ