加点主義と減点主義 ロッシェル・カップ: 日本人は言葉で相手を褒めたり、感謝を伝えることを苦手としています。褒めると相手が努力しなくなるという心配や、「努力することは当たり前。あえて褒める必要はない」という考え方などが、理由として挙げられると思います。そのため、非言語的な方法で間接的に感謝や満足を伝えるケースが多く見受けられます。たとえば、優秀な社員に対して、責任のあるポジションを与える、特別な場に出席させることなどを通じて、本人に期待をかけていることを伝えています。 しかし、日本以外の多くの国では、望ましい行動に対して直接感謝したり、褒める文化があります。この差は、加点主義と減点主義の違いから生じていると思われます。たとえば米国の場合は、ポジティブ・フィードバックは「心の報酬」と考えられており、学校教育段階から相手の良い部分を重視します。一方、日本は何事にも完璧を追求する傾向が強いため、