麻生副総理・財務相は8日午前の閣議後の記者会見で、物価上昇率2%のインフレ目標の採用に向けて、日本銀行と合意文書を締結する考えを正式表明した。 この文書を実質的な政策協定と位置づける方針で、政府と日銀は、今月21、22日に開かれる日銀の金融政策決定会合後に発表する方向だ。 麻生氏は「口頭ではなく文書できちっとしたものにしたい」と述べ、インフレ目標の採用を含めた文書を日銀と交わす考えを示した。ただ、文書の名称を「政策協定」とすることにはこだわらないという。 安倍首相は雇用確保の役割も日銀に負わせる考えを表明しているが、麻生氏は「雇用は厚生労働省などあらゆるところが関係してくる。日銀に押し付けるのはどうか」と述べ、雇用確保を文書に明記する場合は、政府も責任を負う必要があるとの認識を示した。