2021年のノーベル文学賞はタンザニア出身、英国在住の作家、アブドゥルラザク・グルナ氏に決まった。スウェーデン・アカデミーは7日、「文化のはざま、大陸のはざまにおける植民地主義の影響と難民の運命への厳しくも共感あふれる洞察に対して」授賞すると発表した。アフリカ文学が専門の粟飯原文子・法政大学教授は「グルナ氏は植民地世代の記憶を大切にし、難民の痛みを美しい文体に昇華してきた作家。文化や大陸を越えて
imdkmによる新連載開始 第1回:NiziU、Moment Joonらに見る“日本(語)で歌う”意義と質の変化 2020年、地上波テレビ局の歌番組を見ていてふと気になったことがあった。K-POPグループが、日本市場向けにローカライズされた日本語バージョンではなく、韓国語(ないしは英語)のオリジナルバージョンで歌唱することが何度かあったのだ。はじめに爆発的なK-POPブームが起こった2000年代末から10年余り、日本のK-POP受容は、少なくとも熱心なファンや好事家を除けば、「日本語にローカライズしたK-POP」が入り口になっていた。日本で活動する際には日本語で歌う。ようやくその状況が崩れだしたのだとしたら、きっとそれは人が思う以上に大きな変化だ。もっとも、セールスの観点から言えば、韓国語で歌唱された輸入盤もオリコンチャートの上位に当然のごとくランクインするという状況はとっくに訪れていたの
【大人のMusic Calendar】 今年の8月15日の終戦記念日にNHKでオンエアされたドキュメンタリー番組『戦慄の記録 インパール』をぼくは見逃していたのだが、昨日11月7日の深夜というか、8日の午前1時45分から再放送があったので、それでようやく観ることができた。 太平洋戦争で「陸軍史上最悪の作戦」と言われているインパール作戦の全貌が、貴重な資料、生き残った兵士たち、遺族や関係者の証言、初めての現地取材などで明らかになるのだが、ほんとうにすごい番組だった。勝ち目がまったくなくても絶対に後には引かないし、どれだけ犠牲が出ようとも兵士の命など何とも考えていない。そして大失敗に終わっても責任を取ろうとせず、そこから目を逸らし、ほかに転嫁しようとする。旧日本軍の体質、指導者たちの恐ろしい姿がはっきりと描き出されていた。 そしてこの番組を観ながら、終始ぼくの頭に浮かび上がってきたのが、加川良
平安時代中期に紫式部が創作した「源氏物語」について、鎌倉初期を代表する歌人の藤原定家(1162~1241年)が側近らに書き写させて校訂し、現存では最古となっている写本群のうち、物語の重要場面である第5帖(じょう)(冊)「若紫」(126ページ)が見つかった。江戸時代に三河などの大名だった大河内(おおこうち)家に伝わっていたのを確認したと、定家らの古典籍を研究保存する冷泉家時雨亭文庫(京都市上京区)が8日に発表した。 54帖からなる物語のうち、定家の写本が確認されていたのは、加賀の前田家などに伝わった「花散里(はなちるさと)」「行幸(みゆき)」「柏木」「早蕨(さわらび)」の4帖(いずれも重要文化財)だけで、新たな帖の確認は昭和初期以来の約80年ぶりという。研究者は「原本に最も近い『若紫』であり、国語の教科書にも影響するほど画期的だ」と評している。
日曜日・月曜日・第4木曜日(4/25、5/23) 特別整理期間(6/11-15) *ゴールデンウィーク中は日月を除き開館 生誕110年 太宰治 創作の舞台裏 生誕110年 太宰治 創作の舞台裏 このたび生誕110年を記念して、太宰治展を開催いたします。 当文学館は過去、没後20年展から50年展に至るまで、何度か本格的な太宰治展を開催してきた実績があり、また、全国各地の文学館でも、さまざまな形で太宰治の魅力が紹介されてきた歴史があります。これらとの重複を避けるため、今回は思い切って「資料に見る創作の舞台裏」という一点に焦点を絞ることにしました。太宰治の生涯をたどったり、活動した地域との関係に力点を置くのではなく、あくまでも残された「資料」それ自体に主役になってもらうことに意をそそいでいます。そのため、チャプターも時期別ではなく、資料の性格別に組んであり、これらを読み解く面白さを通じて、作品の
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