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ブックマーク / natgeo.nikkeibp.co.jp (95)

  • 青い血、ピンクの血、敵に噴射など、いろいろな動物の血液

    米国サウスカロライナ州チャールストンにあるチャールズリバー研究所で、青い血を採取されるアメリカカブトガニ。製薬会社は毎年50万匹のカブトガニを集めて、人間の医薬品製造に役立つ物質を集めるために採血してから海に返している。(PHOTOGRAPH BY TIMOTHY FADEK, REDUX) 小さなカタツムリから巨大なクジラまで、多くの動物の体内には血液が流れている。 この貴重な液体は、感染症と闘い、養分とガスを臓器に送り届け、老廃物を運び出す。しかし、血液と聞いて多くの人が思い浮かべる、「鉄分が豊富」や「赤い」といった特徴は、種によってさまざまに異なる。 たとえば一部の甲殻類や、イカ、タコなどの頭足類の血液は、酸素を運ぶタンパク質であるヘモシアニンに銅が含まれているために青い色をしていると、米スタンフォード大学の海洋生物学者スティーブン・パルンビ氏は言う(『スタートレック』に登場するバル

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  • なぜ新年は暗くてますます寒くなる冬に始まるのか、暦の歴史 | ナショナルジオグラフィック日本版サイト

    収穫と密接に結び付いていた初期のローマ暦では、紀元前7世紀まで、冬の2カ月間には名前すらなかった。現在の1月1日が新年の始まりとして定着したのはずっと後のことだ。写真はフランス、ブールジュのサン・テティエンヌ大聖堂にある13世紀のステンドグラス。当時としては典型的な1月の描写で、事が題材になっている。(PHOTOGRAPH VIA BRIDGEMAN IMAGES) 新しい年の始まりは、なぜさまざまな生きものが躍動し始める春ではなく冬なのか。そう思ったことはないだろうか。それもそのはず、今の暦の原型が生まれたとき、新しい年の始まりは現在の1月ではなく春だった。それどころか、冬の2カ月間には名前すらなかったのだ。 現在の暦の元をつくったのは古代ローマ人だ。その「1月(January)」は、時間、移り変わり、始まりの神である「ヤヌス(Janus)」にちなんで名付けられた。この記事では、天文学

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  • なぜ寄生虫は大切なのか、その驚くべき戦略と役割とは

    ブルーティラピアの尾びれに寄生する扁形(へんけい)動物。(PHOTOGRAPH BY JOEL SARTORE, NATIONAL GEOGRAPHIC PHOTO ARK) 寄生虫と聞くと、ほとんどの人はぞっとするはずだ。自分から進んで寄生虫に体を差し出そうという人はまずいない。寄生虫を表す「parasite(パラサイト)」という英語の語源は、「並んでべる」というギリシャ語だ。寄生虫と並んで事をするのは、どう考えてもイケていない。 しかし、米国ワシントンD.C.にあるスミソニアン国立自然史博物館の進化生物学者ジミー・バーノット氏によれば、寄生は「大成功を収めた生命の形態」だ。その点で、寄生生物はもう少し尊重されてしかるべきかもしれない。 寄生という形態は、動物、植物、菌類、細菌、そしてウイルスまで、あらゆる生きものに行き渡っている。チスイコウモリや、小さなオスがメスと一体化して生殖す

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  • ネコは自ら家畜化した、遺伝子ほぼ不変、最新研究

    古代のネコの遺伝子を分析したところ、ぶち模様のネコは中世になるまでは存在しなかったことがわかった。(PHOTOGRAPH BY JOEL SARTORE, NATIONAL GEOGRAPHIC PHOTO ARK) イエネコ(家畜化したネコ)の拡散に関する研究の一環として行われたDNA分析から、ネコは人間が家畜化したのではなく、自ら人と暮らす道を選んでいたことが明らかになった。その間、彼らの遺伝子は、野生のヤマネコの遺伝子からほとんど変わることがなく、ささやかな変化のひとつは、かなり最近になってから「ぶち柄」の毛皮が登場したことくらいだった。(参考記事:「動物大図鑑 イエネコ」) 研究者らは、古代ルーマニアのネコの死骸からエジプトのネコのミイラ、現代アフリカのヤマネコに至るまで、過去9000年間に存在した200匹以上のネコのDNA調査を行った。6月19日付けの学術誌「Nature Eco

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  • コロナ禍で野良ネコたちに何が起きているのか

    イスタンブールで最も古い地区のひとつであるエミノニュに暮らす野良ネコ。このエリアでは、新型コロナウイルス関連の規制により、数ヶ月間ほとんど人がいない状態が続いた。 PHOTOGRAPH BY ELIF OZTURK, ANADOLU AGENCY/GETTY IMAGES トルコのイスタンブールは、野良ネコが多いことで有名だ。 魚屋やレストランの前でくつろいだり、歴史的な建物のまえでたたずんだりしている彼らは、ドキュメンタリー映画やインスタグラム、そして観光客が撮るスナップ写真の被写体となってきた。しかし、観光客が目にするのは、この街の野良の動物たちが直面する厳しい現実の一部にすぎない。(参考記事:「世界の街ネコを旅する 写真15点」) 「島に引っ越してきた当時、たくさんのネコやイヌが冬にべ物を求めてさまよっているのを見かけました」と、ジェム・アースラン氏は語る。 イスタンブール沖、クナ

    コロナ禍で野良ネコたちに何が起きているのか
  • 人間の足が続々漂着「セイリッシュ海の謎」、科学で解明

    カナダ西海岸のセイリッシュ海。バンクーバー島と北米大陸に挟まれた内海だ。(PHOTOGRAPHER JOHN ZADA, ALAMY STOCK PHOTO) 2007年8月20日、カナダ、ブリティッシュコロンビア州ジェデディア島の浜辺で、男物のジョギングシューズが片方だけ落ちているのを、12歳の少女が見つけた。の中には下が、そしてその中には、人間の足が入っていた。 それから6日後、近くのガブリオラ島で海辺のハイキングを楽しんでいたカップルが、黒と白のスニーカーを発見した。その中にも、やはり腐敗した足が入っていた。ジェデディア島で発見されたと同じサイズだったが、2つが同一人物のものでないことは明らかだった。発見された足は、どちらも右足だったのだ。 通報を受けた警察は、あぜんとした。「ほぼ同時期に2人の人間の足が発見されるなんて、怪しすぎます。1個見つかるだけでも100万分の1の確率に

    人間の足が続々漂着「セイリッシュ海の謎」、科学で解明
  • 自転車はスマホ並みに世界を変えた発明だった

    1890年代、自転車は、自立して進歩的で政治的発言力を求める女性、いわゆる「新しい女」の象徴になった。当時の女性月刊誌「Godey's」には、こう書かれている。「自転車の所有は、19世紀の娘にとって、独立宣言を公布するようなものだ」(PHOTOGRAPH BY UNIVERSAL HISTORY ARCHIVE, UNIVERSAL IMAGES GROUP/GETTY) 歴史は繰り返す。まったく同じではなくとも、確かに繰り返す。コロナ禍で自転車の需要が急増し、サイクリングとウォーキングに新たに焦点を当てた都市の再開発に各国が数十億ドルをかけようとしている今、19世紀後半の自転車の登場がいかに世界を変えたかは、振り返る価値があるだろう。 自転車は、極めて破壊的な技術だった。少なくとも今日のスマートフォンと同じ程度には。価格も手頃で、速くてスタイリッシュな交通手段であり、好きなときに好きな所

    自転車はスマホ並みに世界を変えた発明だった
  • 元祖スーパースプレッダー「腸チフスのメアリー」が残した教訓

    アイルランド出身の料理人メアリー・マローン。腸チフスが集団発生した際、初めて保菌者と特定された人物だ。メディアはマローンを「腸チフスのメアリー」と呼び、マローンの裁判と強制隔離は世間の注目を集めた。1909年ごろに公開されたこのイラストでは、マローンが頭蓋骨を割ってフライパンに入れている。(CHRONICLE, ALAMY) ジョージ・ソーパーはいわゆる探偵ではなかった。彼は土木技師だったが、公衆衛生の専門家のような存在になっていた。そのため1906年、米国ニューヨーク州ロングアイランドの家主が腸チフスの発生源の追跡に苦労していたとき、ソーパーに声がかかった。その夏、家主はある銀行家の家族と使用人にロングアイランドの家を貸していた。8月後半までに、この家に暮らす11人のうち6人が腸チフスに感染したのだ。 ソーパーは以前、ニューヨーク州の職員として感染症の調査を行っていた。「『エピデミック・

    元祖スーパースプレッダー「腸チフスのメアリー」が残した教訓
  • 米西海岸からアワビが消える? ケルプの森に異変

    アカネアワビと言われても、べたことはもとより、聞いたこともないという人が多いかもしれない。このアワビは米カリフォルニア州北部に多く生息する巻貝の仲間で、岩にくっついてケルプ(海藻)をべている。材としても人気で、ホタテにも似た甘みのある繊細な味わいと言われる。(参考記事:「海藻は「温暖化対策のカリスマ」、最新研究」) 「べたら、その美味に驚きますよ。魚は好きでないという人が口にしたとき、目を輝かせて『すごくおいしい』というのですから」。サンフランシスコの少し北に住むダイビング愛好家、ジョー・クレサリア氏はそう話す。「口に運ぶのもおそるおそるだったのに」 しかし、海洋熱波、海水の酸性化、生息地の喪失、乱獲などが原因で、アカネアワビの漁場は減少している。このままでは、アカネアワビは料源であるケルプの森を永久に失ってしまうかもしれない。(参考記事:「海のシステムを支える生き物たち」) 「

    米西海岸からアワビが消える? ケルプの森に異変
  • 殺虫剤で蚊が増える、予期せぬ副作用が明るみに

    ヒトスジシマカが男性の腕から血を吸う。(PHOTOGRAPH BY BRIAN GORDAN GREEN, NAT GEO IMAGE COLLECTION) 殺虫剤は蚊を減らすのに失敗しているどころか、天敵を殺してしまうことによって、むしろ蚊を繁栄させているかもしれない。少なくとも、ある1つの地域についてはそのようだ。5月16日付けで学術誌「Oecologia」に掲載された論文は、殺虫剤が生態系に与える影響について、新たな問題点を明らかにしている。 調査はコスタリカで実施された。そこに生息する蚊は、害虫駆除を目的とする一般的な薬剤に対して耐性を進化させていた。一方、蚊の天敵はそうした進化を遂げておらず、結果的に蚊の個体数を急増させてしまった。(参考記事:「虫よけスプレーの効かない蚊が出現」) 米国ユタ州立大学の生態学者で論文の著者であるエド・ハミル氏は、コスタリカ北部のオレンジ農園で調査

    殺虫剤で蚊が増える、予期せぬ副作用が明るみに
  • エベレスト登山、渋滞の背後にある大きな問題

    エベレスト登山で最も危険な場所の1つであるクンブ・アイスフォールを通る登山者の列。(PHOTOGRAPH BY MARK FISHER/FISHER CREATIVE, NATIONAL GEOGRAPHIC) 5月27日、米コロラド州のクリストファー・クリシュ氏(62歳)が、エベレスト登頂後の下山中に、標高7900メートルのキャンプ4で亡くなった。クリシュ氏の兄弟によると、死因は高山病ではなく心臓まひだという。 これで、エベレストでの今シーズンの死者は11人になり、ヒマラヤの8000メートル峰における今春の死者数は計21人にのぼった。登山シーズンはあと数日残っているため、この数はさらに増える可能性もある。 ネパールの登山家ニルマル・プルジャ氏が5月22日に撮影したエベレスト渋滞の写真は、瞬く間に拡散した。頂上付近の尾根で何百人もの登山者が渋滞し、ほぼ途切れのない列を作っている写真だ。そし

    エベレスト登山、渋滞の背後にある大きな問題
  • いつか訪れたい、世界の美しい図書館 22選

    中世の修道院から貴族の宮殿、由緒ある大学図書館まで、貴重な写や文献を収めた美しい知の宝庫を紹介する。

    いつか訪れたい、世界の美しい図書館 22選
  • コロンブスの地図に隠されていた秘密、明らかに | ナショナルジオグラフィック日本版サイト

    500年前の地図に隠れていた文字が解明され、地図製作者の情報源や、後年製作された重要な地図への影響が明らかになった。(IMAGES BY LAZARUS PROJECT / MEGAVISION / RIT / EMEL、 COURTESY OF THE BEINECKE LIBRARY、 YALE UNIVERSITY) 1491年に製作されたこの写真の地図は、クリストファー・コロンブスが初の大西洋横断に挑んだ当時に認識されていた世界の姿を表した地図として、最も良い状態で残っているものだ。コロンブスは航海の計画を立てる際、実際にこの地図の写しを使っていた可能性が高い。(参考記事:「コロンブスに勝てなかった“新大陸発見者”とは?」) この地図を描いたのは、ドイツの地図製作者ヘンリックス・マルテルス。地図には当初、土地にゆかりの伝説や解説文が大量にラテン語で記されていたが、その大半は時と共に

    コロンブスの地図に隠されていた秘密、明らかに | ナショナルジオグラフィック日本版サイト
  • 歩いて旅したパミール高原の回廊地帯

    ロバと一緒に、アフガニスタンのワハーン回廊の最後の行程を進む筆者のポール・サロペック。ロバと一緒に、アフガニスタンのワハーン回廊の最後の行程を進む筆者のポール・サロペック。PHOTOGRAPH BY MATTHIEU PALEY 外国人の女性が自動車の屋根の上で踊っていた。そこは中央アジア、パミール高原の南端に当たり、アヘンの密輸業者が暗躍する土地として悪名高い。女性の車にはEUのナンバープレートが付いていた。何者なのだろう。ヒッピーの聖地を訪れる巡礼者だろうか? 私は汗でぬれた帽子を脱いで、彼女にあいさつをし、疲れ切ったロバをせき立てながら、その場を後にした。中央アジアの険しい高山地帯を1カ月以上も野宿で移動してきたため、私の皮膚はひび割れ、腹がすいていた。 私は徒歩で世界を歩いている。石器時代に地球の隅々まで拡散した人類の足跡をたどるプロジェクト「アウト・オブ・エデン・ウォーク」で、5

    歩いて旅したパミール高原の回廊地帯
  • 【動画】湖の底で3000年前の要塞を発見、トルコ

    トルコ東部、イランにも近い位置にあるトルコ最大の湖ワン湖(ヴァン湖)は、一見ほかの湖と同じように見える。美しい青色の湖面は多くの観光客を集め、周辺の町を潤している。だが、その湖の底には、何千年も知られることのなかった別の町が隠れていた。(参考記事:「【動画】湖底に沈んだゴーストタウンが出現」) 遺跡が見つかったのは、ダイバーたちのチームとワン百年大学の考古学者らが、湖の潜水調査を行っているときだった。 ダイバーチームを率いたタフシン・ジェイラン氏は、トルコのアナドル通信社に対して、この地域に詳しい考古学者からは、見つかるものはほとんどないだろうと言われていたことを明かしている。 チームはそれでも、水中に古代遺跡が存在するという地元の噂を信じて、調査を行うことにした。ジェイラン氏は地元メディアに対し、遺跡はほぼ1キロメートルにわたって広がっていると話している。3~4メートルほどの要塞の壁を目

    【動画】湖の底で3000年前の要塞を発見、トルコ