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ブックマーク / manba.co.jp (9)

  • 青山広美インタビュー 後編 麻雀漫画史に残る大傑作『バード』、驚きの創作秘話! | マンバ通信

    前編はこちら 【『バード』創作秘話と『格闘太陽伝ガチ』】 ——『ダイヤモンド』が終わってから、麻雀漫画史に残る大傑作『バード-砂漠の勝負師-』ですが、企画が始まったのはどのようなきっかけだったのでしょうか。 『バード-砂漠の勝負師-』 青山 『ダイヤモンド』の終わりぐらいに「こういうの描きたい」と思って、簡単な企画書みたいなの書いたら、割とすぐに「やりましょう」と。 ——作最大のネタである「全自動卓天和」をやろうとなったきっかけなどはあるんでしょうか。 青山 これは流れですね。『バード』始まった時は、別に全自動卓天和ってのは考えてなかったんです。 ——ええーーーーっ!! そうなんですか!? 青山 考えてなかったです。描いてるうちに途中のセリフでポロっと「全自動卓で天和どうのこうの」みたいなのが出てきちゃったんで、これはもう天和やらなきゃいけないなと。6話目ぐらいになってから天和のネタ考え

    青山広美インタビュー 後編 麻雀漫画史に残る大傑作『バード』、驚きの創作秘話! | マンバ通信
  • ままならない人たちの高校生活だって時には何よりも輝く—heisoku『春あかね高校定時制夜間部』 | マンバ通信

    この連載コラム、今まで読んできてくれた方々には言わずもがなですが、紹介する漫画について特定のジャンルとかテーマとかは基的にないです(ついでに言うと、打ち合わせとかも一切なく、締切日になると「今回これで書きました」と原稿が編集メールアドレスに投げ込まれるという恐怖新聞方式で作られています)。ですがまあ、「他の人が紹介しなさそうなものをなるべくやろう」という鳥なき里の蝙蝠を目指す気持ちはあるものでして、特に新作で「これは他の人と紹介被ったりしそうだな……」と思うとつい避けてしまったりするのですが、それで「あっやっぱ紹介しとけばよかった。タイミング逃したわ」と後悔してしまうこともあるわけですね。というわけで今回の紹介は、単行が出たばかりのheisoku『春あかね高校定時制夜間部』です。いや、この人の前作『ご飯は私を裏切らない』、バンバン紹介されて続刊もバンバン出るんだろうと思ってたんで紹介し

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  • 男らしくない男は死に、男らしい男も死ぬところ—松本零士『ガンフロンティア』の世界 | マンバ通信

    『ガンフロンティア』 2月20日、松零士氏の訃報が入りました。いずれ避け得ぬこととはいえ、『聖凡人伝』が座右の作品の一つである筆者にとってショックはショックです。そんななので、『聖凡人伝』の記事の中で「自分の中では双璧」と書いたもう一つの作品『ガンフロンティア』について紹介しようと思います。 作の連載は秋田書店の『プレイコミック』。72年11月11日号に第1話が掲載され、毎号掲載ではない飛び飛びの形で74年12月14日号まで連載が続けられました(『プレイコミック』をはじめとした70年代の秋田書店青年誌、国会図書館に全然入ってないのでこの辺の細かい確認がしづらいんすよなー)。単行は最初秋田漫画文庫から全3巻(70年代には「第一次漫画文庫ブーム」と呼ばれる漫画文庫が出まくった時期があり、最初から文庫で単行が出るケースもあったのです)、後に愛蔵版2巻、90年代の秋田漫画文庫で全2巻(

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  • 出版物はどんな自由に作ってもいいんだ(よくない)—コレクター泣かせな地獄からの使者・オハヨー出版のデタラメ単行本たち(志村裕次・原麻紀夫+鳴

    出版物はどんな自由に作ってもいいんだ(よくない)—コレクター泣かせな地獄からの使者・オハヨー出版のデタラメ単行たち(志村裕次・原麻紀夫+鳴島生『雀鬼地獄の対決!』他) 『フランケンシュタインの男』および日野日出志作品の記事で、ひばり書房という会社は「同じを表紙とタイトル変えて別のに見せかけて販売をしたりしていた」「奥付の日付が適当で初版がいつかよく分からない」という旨を書きました。ただこれ、80年代以前の漫画出版界、中でもメジャーじゃない所ではそこまで珍しいものではなく、例えば80年代竹書房の近代麻雀コミックスなんかはこうです。 能條純一『哭きの竜』(竹書房)より 初版の日付も書けや!(「Printed in Japan 1986」とあるのと連載開始時期を考えると1986年の前半だと思うんですけど) 初版ならこれでもいいんですけど、ヘタにヒットした作品、例えば『フリテンくん』の1巻

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  • 『三国志』を知りたい初心者にうってつけの歴史大河ギャグ—片山まさゆき『SWEET三国志』 | マンバ通信

    『SWEET三国志』 突然ですが、三大「男が好きなもの」といえばヘリコプター、F-1、そして三国志ですね。『ハトのおよめさん』のハトのダンナがそうだったから間違いない。 『ハトのおよめさん』8巻81ページより しかしこの三国志というもの、一般教養のごとく語る人もいる一方で、「実はあんまりよく知らない……」「興味はあるんだけどハードル高くて……」という人も少なくないだろうと思います。 まず、なんといっても長い。原作たる中国の『三国志演義』(注1:ここらへん当は色々面倒な話になるんですが、稿の主題とは直接関係ありませんので、注釈はまとめて一番下に置きます)は、黄巾の乱(184年)から、諸葛亮孔明(注2)の死(234年)、蜀の滅亡(263年)、呉の滅亡(280年)まで100年近い歴史を描く一大サーガであり、全120回という長い構成ですので、それを元にした小説漫画も大抵の場合長くなります。日

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  • 「浦沢直樹の漫勉」と諸星大二郎の「謎」【夏目房之介のマンガ与太話】 | - マンバ

    いやあ、まさか諸星大二郎先生が漫画を描いている瞬間を目にできることが今生であろうとは思わなんだ。 NHK「浦沢直樹の漫勉」*1という番組である。浦沢直樹が漫画家と、その執筆場面を5台の固定カメラで撮った映像を見ながら、毎回語りあう。浦沢は、漫画家の中では批評的で実践的な言葉を持つ作家*2で、作家ごとに重要なポイントを言葉で探り、対話で進めてゆくことができる。その手練は見事である。 また漫画家は、喋りが苦手で、うまく言葉を繰り出せない人も多い。漫画をよく知らない取材者に対して、時に見当違いな発言になったり、寡黙になってしまうのは、漫画の制作作業の内訳について双方が語りあえる言葉を持っていないからなのだ。 困ったことに漫画家は、一方でちょっとした違和感にも繊細に反応し、「何か違うな」と思うと、聞かれたことに過剰に否定的にふるまいがちだったりする。なので、発言がいつも隔掻痒な違和感に満ちたりも

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  • “ジャンル:翔丸”としか言えない漫画界の孤立峰—ハッタリ100%で構成された純・能條純一漫画『翔丸』 | マンバ通信

    『翔丸』 能條純一という漫画家がいます。71年にデビューし、70年代は主に成人向け劇画(当時は「三流劇画誌」などと呼ばれました。この頃は「農場純一」名義も使用)で活動するなど「女性を艶かしく描く漫画家」として認知されていましたが、85年に『別冊近代麻雀』(現・『近代麻雀』)で連載開始された麻雀漫画の金字塔『哭きの竜』で大ブレイク。 以後は『月下の棋士』『ゴッドハンド』『Dr.汞』など、カリスマ性を持った主人公を中心とした、男たちの物語を描くのが主となります。 2010年代以降は、現在連載中の『昭和天皇物語』など原作付き作品が多く、これはこれで普通に漫画力の高さが発揮されまくっている(伊集院静の同名小説をコミカライズした『いねむり先生』なんかは当に良作です)のですが、やはりこの人の真骨頂はカリスマ性を持った男たちを描いたオリジナル諸作にあり、中でも今回紹介する『翔丸』(『モーニング』87〜

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  • kashmir『てるみな』—素晴らしき悪夢のような幻想鉄道漫画の魅力 | マンバ通信

    『てるみな』 先日、kashmir氏の漫画『てるみな』の最新4巻が出ました。記事の右上にあるプロフィールを見ていただければ分かりますように、筆者はこの『てるみな』単行で幕間コラムを執筆しております。というわけで今回は、「まだ読んでいない」という人のためにその魅力の紹介を、「もちろんもう読んでいる」という人のために筆者がどんなふうにコラムを書いているかを紹介しようと思います。 まずは掲載誌等の情報から。作は2011年に白泉社の『楽園』で連載開始され、単行で2巻までが誌、3巻以降はWeb増刊に掲載されたものです。10年で4巻とペースが遅めなのは、『楽園』自体が年3回刊という刊行ペースの遅い雑誌だからですね。あと、間違えられやすいんですが、作者名「kashmir」の頭のkは小文字です(「Kashmir」じゃない)。読みは素直に「カシミール」です。「ナオコサンが菓子見入る」と覚えましょう(

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  • ケンカップル百合の新たな俊英—澄谷ゼニコ『魔女が恋する5秒前』はほんと表情が良い | マンバ通信

    『魔女が恋する5秒前』 突然ですが、筆者は一応百合好きの端くれです。……いや、初回から「バイブドアのヤリエモン」とか紹介してる(https://manba.co.jp/manba_magazines/11017)から信じてもらえないかもしれませんが(自業自得)、当です。勤めてたの10年以上前だしもうレーベルもなくなったので書きますが、むかし一迅社文庫というレーベルで瑞智士記氏の『あまがみエメンタール』という百合ラノベの担当編集をしたこともあるくらいです。同作、共依存百合ラノベの良い作品だと思っているので、どこか復刊してくれないですかね……(秋波。筆者はもう出版社勤めから足を洗っている身なので……)。ちなみに、一部で真偽不明の噂のように言われている「伊藤計劃氏が『鎌とハンマーで戦う社会主義魔法少女ラノベ』を書く予定を立てていた」というのは当の話で、筆者が伊藤氏にダメ元で依頼してみたら、「

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