森の妖精とも呼ばれる植物は、ゴキブリに種子を運んでもらい、新しい生活場所へ移っていた。そんな意外な関係を、熊本大の研究チームが解き明かし、英植物学専門誌に報告した。 日本各地に分布する、白銀の幻想的な姿をしたツツジ科のギンリョウソウ。キノコに似た見た目から「ユウレイダケ」の別名もある。特定の菌類から栄養をもらい、光合成をしないという不思議な生態でも知られるが、種子がどう運ばれるかが不明だった。 チームは実をつけたギンリョウソウを約30日間、カメラや人の目で観察。モリチャバネゴキブリというゴキブリだけが実を食べて、フンとともに種子を排出していることを発見した。食べられた後の種子は、食べられなかったものと発芽する可能性が同程度だったという。 このゴキブリはほかの実も食べるが、ギンリョウソウは「ゴキブリだけが頼り」のようだ。人間には嫌われがちなゴキブリだが、「妖精」や「ユウレイ」には欠かせない魅
![森の妖精はゴキブリ頼り? ギンリョウソウの種子運ぶ:朝日新聞デジタル](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/9525e515365f547b13d5a10610dd5d6dc6debba6/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.asahicom.jp%2Farticles%2Fimages%2FAS20170823003656_comm.jpg)