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ブックマーク / natgeo.nikkeibp.co.jp (321)

  • 新型コロナの感染抑える天然物質を発見、変異株にも効く薬に期待

    土壌中に存在する放線菌が産生する「プラディミシンA」という天然物質が、新型コロナウイルスの感染を抑えることを、名古屋大学などの研究グループが発見した。ウイルス表面のスパイクタンパク質に存在する糖鎖に選択的に結合し、ヒトの細胞に刺さるのを防いでいるという。変異株に有効な感染阻害剤としての新薬開発を期待している。 プラディミシンAは日人が1980年代に微生物の放線菌から発見した低分子化合物。100ミリリットルの放線菌を培養すると30ミリグラムが採れる高収率の天然物質だ。このプラディミシンAは糖の中でもマンノースにだけ水中で結合する特徴を持つ。同じ糖のグルコースやグルコサミン、ガラクトースには一切結合しない。 名古屋大学糖鎖生命コア研究所の中川優(ゆう)准教授(天然物化学)らの研究グループは、プラディミシンAがマンノースのみに結合する理由や、その選択性を生かした使い方ができないかといった研究を

    新型コロナの感染抑える天然物質を発見、変異株にも効く薬に期待
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    terazzo 2024/09/07
  • 「レアメタル・シャーク」をブラジル沖で発見 高まる海洋汚染の懸念

    ブラジル沖のイタチザメの体内から、携帯電話などの電子機器に含まれる金属が検出された。(PHOTOGRAPH BY JEFF ROTMAN / NPL / MINDEN PICTURES) ブラジル南岸沖のイタチザメは、携帯電話や電気自動車などのテクノロジー機器に含まれる汚染物質を大量摂取している。こんな研究結果が2024年8月、学術誌「Environmental Pollution」に掲載された。論文の執筆者によれば、このような発見が発表されたのは今回が初めてだ。 これらの汚染物質には、私たちの世界を動かしているレアメタルが含まれている。国際的な規制当局がレアメタルの深海採掘にゴーサインを出すことを検討し、電子廃棄物の海洋への流入が増加している今、サメの体内からレアメタルが発見されたことは憂慮すべきことだ。 論文の執筆者の1人で、バハマのケープ・エルーセラ研究所でサメの研究保護プログラムを

    「レアメタル・シャーク」をブラジル沖で発見 高まる海洋汚染の懸念
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    terazzo 2024/08/17
  • 「カエルサウナ」がカエルを救う、あのツボカビ症から回復、研究

    ツボカビに感染したキンスジアメガエル(Litoria aurea)は、太陽光で暖まったブロックの中で休むと回復できることが明らかになった。(PHOTOGRAPH BY ANTHONY WADDLE) 仕組みはとても簡単だ。10個の穴を開けたレンガのブロックを直射日光が当たる場所に置くだけ。すると、暖かい場所を好むオーストラリアのキンスジアメガエル(Litoria aurea)は、蒸し風呂のようになった穴の中に飛びこみ、三角形の頭だけを出してくつろぎはじめる。カエルたちは知らないだろうが、この「カエルサウナ」が彼らの命を救えるという論文が学術誌「ネイチャー」に6月26日付けで発表された。 カエルツボカビ(Batrachochytrium dendrobatidis、Bdとも)という脅威の病原菌は、世界中で90種を超える両生類を絶滅させ、500種を減らしている。この真菌は涼しい場所を好むため、

    「カエルサウナ」がカエルを救う、あのツボカビ症から回復、研究
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    terazzo 2024/07/24
  • 【動画】奇虫!サンヨウベニボタルの驚くべき生態

    【動画】マーク・ウォン氏は、シンガポールのジャングルを歩いている最中、奇妙な昆虫を発見した。謎に包まれた甲虫、サンヨウベニボタルだ。(解説は英語です) マーク・ウォン氏がシンガポールのジャングルの中を、アリを探しながら歩いていたときのことだ。丸太をごろりと転がすと、まるでジュラシックパークの世界からはい出てきたような生物が目に留まった。 「最初はキノコかと思いましたが、じきにゆっくりと動き出したのです」。米ナショナル ジオグラフィック協会からヤング・エクスプローラーとして助成を受けているウォン氏はそう語る。 それはサンヨウベニボタルという名の、先史時代の生物によく似た奇妙な昆虫だった。学者たちは200年近くにわたり、この虫の正体に頭を悩ませてきた。 先史時代の三葉虫によく似たサンヨウベニボタル。だが、誕生したのは4700万年前、三葉虫の絶滅から2億年後のことだ。(PHOTOGRAPH BY

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    terazzo 2024/07/12
  • 年間35億羽の鳥を米国で死なせる「見えない殺し屋」とは、研究

    窓に鳥が衝突した跡。2019年のロンドンで撮影。(PHOTOGRAPH BY CG7 IMAGES / ALAMY) このほど学術誌「Wilson Journal of Ornithology」に発表された論文によると、少なめに見積もっても、毎年12億8000万〜34億6000万羽の鳥がガラスに衝突して命を落としている可能性があるという。この数字は、2014年に発表された以前の推定値より350%も多い。それでもこれは米国のみの数字であり、世界でははるかに多くの鳥たちが死んでいるはずだ。 「忌々しいことに、世界はガラス窓だらけです」と、米ミューレンバーグ・カレッジの鳥類学者で、2024年4月8日付けの論文の筆頭著者であるダニエル・クレム氏は言う。 鳥が窓ガラスに激突したときの衝撃はかなりのものだ。ガラスは振動し、鳥は骨折し、脳出血を起こすこともある。 とはいえ、衝突で即死する鳥はごく一部で、

    年間35億羽の鳥を米国で死なせる「見えない殺し屋」とは、研究
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    terazzo 2024/06/11
  • 「クジラ語」解読に光、「音声のイロハ」をついに発見、研究

    ドミニカ共和国近海を泳ぐマッコウクジラの親子。(PHOTOGRAPH BY AMANDA COTTON) マッコウクジラの「会話」がどれほど複雑であるかを明らかにする全く新しい方法が、5月7日付で学術誌「Nature Communications」に発表された。マッコウクジラの発するクリック音には、コーダと呼ばれる通常2秒以内の反復可能なパターンが少なくとも150あることが知られている。これまではコーダを一つひとつ分析していたが、追加の音やコーダとコーダの関連性、リズムやテンポなど新たな要素に着目したところ、「マッコウクジラの音声のイロハ(アルファベット)」を初めて明らかにした。クジラたちが何を話しているのかまではまだわからないが、この発見がそれを知る足がかりになる可能性がある。 「マッコウクジラのコミュニケーションシステムの基礎的な構成要素を理解するうえで、極めて重要な第一歩です」と、米

    「クジラ語」解読に光、「音声のイロハ」をついに発見、研究
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    terazzo 2024/05/10
  • コロナ後遺症、2年で6割が大きく改善、免疫の異常が落ち着く

    サイトカインストームに関わる免疫細胞の走査電子顕微鏡カラー合成画像。1個のマクロファージと2個の樹状細胞と多数の白血球が見える。サイトカインは通常の免疫反応にとって重要だが、過剰に放出されるサイトカインストームは害になりうる。(COMPOSITE MICROGRAPH BY STEVE GSCHMEISSNER, SCIENCE PHOTO LIBRARY) 新型コロナウイルス感染症の後遺症で特徴的に見られる免疫系の異常な活性化は、感染から2年でおおむね鎮まることを示した論文が、4月17日付けで学術誌「Nature Communications」に発表された。長く続く症状に悩む患者たちに、緩やかな回復がありうるという希望をもたらす研究結果だ。 新型コロナにかかった人のおよそ10人に1人は、疲労感、ブレインフォグ(脳に霧がかかったようにぼんやりする症状)、息切れ、動悸、抑うつなどの幅広い症状

    コロナ後遺症、2年で6割が大きく改善、免疫の異常が落ち着く
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    terazzo 2024/05/09
    これ免疫系の異常な活性化が落ち着くと言う話であって萎縮した脳や線維化した肺が元に戻る話ではないんだよね?
  • 221年ぶりに周期ゼミの2集団が同時に大量発生、江戸時代以来

    セミのなかには、毎年姿を現すものもあれば、一定の周期でしか姿を現さない「周期ゼミ」もいる。2024年の春は、米国の南東部から中西部で、周期ゼミの2つの大きな集団が同時発生する見込みだ。(PHOTOGRAPH BY REBECCA HALE, NAT GEO IMAGE COLLECTION) 2024年の4月下旬から6月にかけて、米国の南東部から中西部で、200年の時を超えて大自然の交響曲が奏でられる。周期ゼミの2つの集団が221年ぶりに同時に姿を現しはじめるのだ。「今年はとても重要な年になるでしょう。神秘的で驚くべき出来事です」と、「虫博士」として知られる米ミズーリ大学のタマラ・リオール氏は言う。(参考記事:「17年ゼミの大発生始まる、動物たちの反応は?」) 221年ぶりなのは、2つの集団の周期がそれぞれ13年と17年だから。前回同時に姿を現したのは1803年のこと。米国大統領はトーマス

    221年ぶりに周期ゼミの2集団が同時に大量発生、江戸時代以来
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    terazzo 2024/03/22
  • 土星の衛星ミマスの地下に海、最新研究で判明、別名デス・スター

    NASAの土星探査機カッシーニが、土星の衛星ミマスにフライバイし最接近してとらえた画像。巨大なハーシェル・クレーターがあるミマスは、映画『スター・ウォーズ』の宇宙要塞「デス・スター」に似ている。このミマスの地下全体に海がある証拠が示された。(PHOTOGRAPH BY NASA/JPL-CALTECH/SPACE SCIENCE INSTITUTE) 土星の衛星ミマスの地下全体に海がある証拠が発表され、天文学者たちを驚かせている。2004年から2017年にかけて土星探査機カッシーニが行った調査を新たに分析したところ、軌道周回中の「秤動(ひょうどう)」と呼ばれる揺れが、地殻の下が液体の海で占められているためであることが示された。論文は2月7日付けで学術誌「ネイチャー」に発表された。 地下海の存在はすでにいくつかの太陽系の天体でも確認されているが、ミマスもそのメンバーに加わることになる。また、

    土星の衛星ミマスの地下に海、最新研究で判明、別名デス・スター
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    terazzo 2024/02/09
    氷だったのが最近溶けたってこと?
  • 現実味を帯びる「幻覚剤療法」、専門家の育成が急務に、米国

    メキシコ、ティファナ郊外にある幻覚剤療法の施術施設で、強力な幻覚剤(コロラドリバーヒキガエルの毒から抽出されたもの)を吸入した後、ケアを受ける元海兵隊員のジェナ・ロンバード・グロッソさん。(PHOTOGRAPH BY MERIDITH KOHUT, THE NEW YORK TIMES/REDUX) 長年うつ病に苦しんでいるレネ・セントクレアさんは数年前、幻覚作用を持つ薬物ケタミンを用いた治療の最中、自分の脳が体から切り離されて浮かび上がり、部屋の向こうに移動してゆく光景を見て恐怖に襲われた。 「ゾッとするほど恐ろしかったです。もう脳は戻ってこないのではないかと思いました」。米カリフォルニア州サンディエゴに住む弁護士で、51歳のセントクレアさんはそのときの状況を振り返る。彼女の治療に付き添っていた看護師の要請により、精神科医がすぐに駆けつけて、優しく言葉をかけながらセントクレアさんの手をし

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    terazzo 2023/06/30
  • もう見られない「失われた絶景」21選

    レグジラビーチ(モロッコ) モロッコ南西部、シディイフニ近くのレグジラビーチにある、海に突き出した赤い岩のアーチ。その2のうち1が、2016年、巨大な崖の重みに耐えかねて崩れ落ちた。さび色に彩られたこの「隠れ家」的なビーチは、夕日の美しさで知られていた。この場所によく似た景色は、ジュラ紀の赤い離れ岩が浮かぶ英デヴォン州ラドラン・ベイで見られる。(PHOTOGRAPH BY ZZVET, GETTY IMAGES) ジェフリーマツ(米カリフォルニア州) ヨセミテ国立公園のセンチネルドームの上で、立ち枯れて風に吹かれていたジェフリーマツ。写真家アンセル・アダムスが撮影して有名になったこのマツは、2003年についに倒れた。絶景が望めるセンチネルドームの頂上には、木はこれ1しか生えていなかった。1860年代にはすでにガラス乾板写真の被写体になっていて、世界で最も多く写真に撮られた木だとも言わ

    もう見られない「失われた絶景」21選
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    terazzo 2023/06/19
    木星の大赤斑や土星の輪も現在たまたま見えてるだけって話もあるね
  • 300万年前の「意外な」石器を発見、作者はヒト属でない可能性

    科学者たちはケニア南西部のニャヤンガ遺跡を発掘し、300点以上の石器を発見した(写真は発掘調査開始前の2014年に撮影したもの)。(PHOTOGRAPH BY T.W. PLUMMER, HOMA PENINSULA PALEOANTHROPOLOGY PROJECT) 考古学者たちがケニア南西部のニャヤンガ遺跡で特徴的な石器を発見した。石器は最も古くて300万年ほど前のものと考えられる。オルドワン技術(旧石器時代初期にアフリカ東部で発達した道具製作の伝統)を用いた石器としては世界最古のものだ。 さらに意外だったのは、これらの石器がパラントロプス属の化石と共に発見されたことだ。パラントロプス属は、現生人類を含むヒト属とは異なる系統の初期人類である。 この発見は、私たちヒト属以外の初期人類も石器を使っていたという説を裏付けると同時に、オルドワン技術の始まりが、これまで考えられていたよりも数十

    300万年前の「意外な」石器を発見、作者はヒト属でない可能性
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    terazzo 2023/02/16
  • 100年ぶりの大発見 数奇な人生を歩んだメアリーの暗号を解く

    1840年にアンリ・セルールによって描かれた、多くの宝石を身につけたスコットランド女王メアリー・スチュアートの肖像画。フランスのベルサイユ、ベルサイユ宮殿所蔵。(PHOTOGRAPH BY DEAGOSTINI, GETTY IMAGES) スコットランド女王メアリー・スチュアート(1542〜1587)は、秘密のメッセージを送る達人だった。暗号解読者たちは何世紀にもわたって彼女の暗号技術に悩まされてきた。彼女が残した手紙が解読されるたびに、学者たちはそこに記された情報に胸を躍らせてきた。 特に重要な手紙は、彼女がイングランドで19年にわたって幽閉されていた時期に書いたものだ。メアリーはフランスの高官に数十通の秘密の手紙を書いていて、なかには、スコットランド女王の座を取り戻し、従姉妹であり政敵でもあるイングランド女王エリザベス1世を廃位させる陰謀に関する機密情報も含まれていたと考えられている

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    terazzo 2023/02/12
  • 「感染力は最強」、コロナXBB.1.5について今わかっていること

    オミクロン株のウイルス粒子(オレンジ色)に感染した細胞(紫色)の着色走査型電子顕微鏡写真。新型コロナ感染症の患者から分離した。(MICROGRAPH BY NIAID/NIH) 極めて感染力の強いオミクロン株の亜系統「XBB.1.5」は現在、米国で支配的な株となっている。初期のデータは、以前に獲得した免疫をXBB.1.5がほかの変異株より効果的に逃れていることを示しており、公衆衛生当局者の間では、冬の間に感染の波が起こるのではないかとの懸念が高まっている。 2022年12月から2023年1月の第一週までに、XBB.1.5の割合は、米国全土で確認された新型コロナウイルス感染症の陽性例の約1%から40%以上にまで急増した。北東部の州では、12月25日からの1週間における全症例の75%以上をXBB.1.5が占めた。一方で、この株がより重症化するかどうかを示すデータはまだ存在しない。 「XBB.1

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    terazzo 2023/01/16
  • コロナ後遺症の4割が苦しむ「脳の霧」、脳内伝達の破壊が一因か

    ヒトの神経細胞(ニューロン)は、細胞体、長い軸索、クモのような樹状突起で構成される。神経細胞同士の接合部位「シナプス」によって、神経細胞は互いにコミュニケーションをとることができる。(PHOTOGRAPH BY JAMES CAVALLINI, SCIENCE SOURCE) スウェーデンのカロリンスカ研究所の科学者たちが、脳オルガノイド(実験室で培養した小型の脳組織)に新型コロナウイルスを感染させたところ、神経細胞(ニューロン)間の結合部である「シナプス」の破壊が促進されることが分かった。2022年10月5日付けで学術誌「Molecular Psychiatry」に発表された。 この発見は、新型コロナウイルスがどのようにして中枢神経系に侵入し、病気を引き起こすかについての理解をさらに深めるものだ。ここ2年間で、新型コロナからの回復後も長く持続する神経と行動の問題が報告されてきた。その一つ

    コロナ後遺症の4割が苦しむ「脳の霧」、脳内伝達の破壊が一因か
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    terazzo 2022/12/26
  • 「トラの子禁止令」が米国で成立間近、飼育や自撮りが違法に

    マートルビーチ・サファリで、トラの子がぬいぐるみで遊ぶのを見ながらなでたり写真を撮ったりする観光客。このような子がどのような繁殖方法で生まれてくるのか、大きくなったトラがどうなるのかには気づいていないかもしれない。(Photograph by Steve Winter, Nat Geo Image Collection) Netflixのドキュメンタリーショー番組「タイガーキング」によって注目を浴びた、トラの子をペットにして稼ぐ産業が、米国では今後違法となる。(参考記事:「米国で飼育されるトラ、その痛ましい現状とは」) 大型ネコ科動物の飼育などを規制する「ビッグ・キャット・パブリック・セーフティ法」が12月初旬に上院で可決され、残すは大統領による署名のみとなった。同法はライオン、トラ、ヒョウ、チーター、ジャガー、ピューマおよびそれらの雑種に適用され、これらの動物の子どもをペットとして飼育し

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    terazzo 2022/12/24
  • 世界で年間16万人が死亡、RSウイルスのワクチンいよいよ実現か

    RSウイルス(呼吸器合胞体ウイルス)の電子顕微鏡写真。抗RSウイルスFタンパク質抗体(黄色)で標識したウイルス粒子(青色)が、ヒトの肺細胞の表面からはがれる様子。2022年は米国でRSウイルスが例年になく早い時期から流行している。(PHOTOGRAPH BY NIAID) ここ数週間、全米の小児科で、呼吸困難に陥って酸素療法が必要になる患者が急増し、病床が逼迫しはじめている。今年の場合、原因は新型コロナウイルスではなく、RSウイルス(呼吸器合胞体ウイルス)だ。 RSウイルスは新たな病原体ではない。米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)の推定によると、毎年、世界で6400万人がRSウイルスに感染し、16万人が死亡している。なかでも65歳以上の高齢者や乳幼児は入院や死に至るリスクが高く、2022年5月19日付けで医学誌「The Lancet」に発表された研究では、5歳未満の子どもの犠牲者は

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    terazzo 2022/11/01
  • 絶滅とされた古代ローマ「幻の植物」をおそらく発見、食べてみた

    マームット・ミスキ氏の手のひらに置かれたフェルラ・ドルデアナの花。トルコ中央部ハッサン山の近くで採取したもの。(PHOTOGRAPH BY ALICE ZOO) 黄金の花を咲かせる植物「シルフィウム」は、古代ギリシャの勃興前からローマ帝国の最盛期まで、地中海世界で最も愛された材のひとつだった。 腹痛からイボの除去まであらゆる症状に効く万能薬とされたほか、レンズマメを煮込む際に香辛料として使われたり、最高級のフラミンゴ料理に添えられたりもした。ユリウス・カエサルがローマに君臨した時代には、黄金とともに500キロ以上のシルフィウムが宝物庫に貯蔵され、その苗には銀と同等の値がつけられたという。(参考記事:「古代ローマで大人気、万能調味料「ガルム」とは」) シルフィウムに関する最古の記録は、紀元前638年のもの。北アフリカ、現在のリビアがあるキレナイカの沿岸で「黒い雨」が降った後にこれが生えたと

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    terazzo 2022/10/11
  • コロナは感染回数が多いほど死亡率上昇、後遺症にもなりやすい

    新型コロナウイルスのオミクロン株の研究中に個人用防護服を調整する、オーストラリアのシドニーにあるセントビンセント病院応用医学研究センターのウイルス学者(2021年12月8日撮影)。オミクロン株のBA.4とBA.5系統は、依然として再感染を起こす主要な原因となっている。(PHOTOGRAPH BY KATE GERAGHTY, THE SYDNEY MORNING HERALD/GETTY IMAGES) 新型コロナウイルスの変異株のなかでも感染力の強いオミクロン株の出現により、再感染率が上昇している。米国では3度目、4度目の感染をする人さえいる。また、オミクロン株の亜系統はこれまでに獲得された免疫を回避する能力が高いことも研究で判明している。(参考記事:「オミクロン株のBA.4とBA.5系統が米国で急拡大、気になる特徴とは」) こうした疫学データは新型コロナが何度も再感染しうることを示して

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    terazzo 2022/08/04
  • 「巨大な農業機械で効率生産」のはずが、実は減っている収穫量

    米国カンザス州の農場で小麦を収穫するコンバイン。大型化した農業機械は農業の効率を飛躍的に高めた半面、土壌の深い層を押し固めて収穫量を減少させる恐れがある。(PHOTOGRAPH BY GEORGE STEINMETZ, NATIONAL GEOGRAPHIC CREATIVE) 土壌生物学と土壌構造の専門家であるトーマス・ケラー氏とダニ・オー氏と、トラクターやコンバインなどの農業機械について話を始めると、遅かれ早かれ、恐竜の話題になってしまう。いったい、なぜだろう。2人は、農業機械の大型化が進んだことでかつて地球を踏みしめた最大の動物である恐竜とほぼ同じ重さになっており、世界で最も貴重な資源の1つである肥沃な土壌を押しつぶそうとしていると、最近の論文で説明している。 米国ネバダ州リノにある砂漠研究所とスイスのチューリッヒにあるスイス連邦工科大学を行き来しているオー氏は、「農業機械は100年

    「巨大な農業機械で効率生産」のはずが、実は減っている収穫量
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    terazzo 2022/07/28