中流の解体はグローバル化の副作用 【橋爪】日本でもアメリカでも、ほぼすべての先進国で起こったのは、中流階層の解体です。これは、経済のグローバル化の副作用なのです。 【佐藤】そのとおりですね。 【橋爪】中流階層とはどういうものだったか。製造業中心の大企業が経済を牽引していた。大企業は競争力があって、国内市場を支配できます。本社にはホワイトカラー、現場にはブルーカラーがいる。ブルーカラーは、中小企業のブルーカラーよりも生産性が高い。 【佐藤】確かに。 【橋爪】大企業は利益をえる。本社に集まっているホワイトカラーが利益を分け合う。ブルーカラーは労働組合に集まって、賃上げを要求する。それに応える余力が大企業にはあった。だから、ホワイトカラーもブルーカラーも、子どもを大学に行かせたし、郊外に一戸建て住宅をもてた。中流階層になれた。そのライフスタイルが広まった。アメリカの繁栄は1950年代に、日本は1
![「東京はタワマンとスラム街だけになる」日本人を待ち受ける"厳しすぎる現実" 大企業の正社員ですら淘汰される](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/4cfd9336552b61a3d724ff6aeb56562737bdc2a7/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fpresident.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2Fb%2F9%2F1200wm%2Fimg_b9bea7e86e076b8fda5865cfd4537df2945353.jpg)