2023年6月、パーキンソン病を患っていることを明かしたヒクソン・グレイシー。無敗のままキャリアを終えた“伝説の格闘家”は、負けられない戦いや過酷な運命とどのように向き合ってきたのか。30年来の親交があるフォトグラファーの長尾迪氏が、過去に撮影した写真とともに、ヒクソンの知られざる素顔をつづった。(全2回の1回目/後編へ) ヒクソンが「強さ」のアイコンだった時代 「2年前にパーキンソン病と診断された」 今年6月、ヒクソン・グレイシーが遠縁にあたるキーラ・グレイシーのインタビューに応じ、自らの病気と症状を公表した。 ヒクソンが日本で試合をしたのは1994年から2000年までの6年間で、5つの興行に出場。試合数はトーナメントも合わせて9試合、そのすべてが一本もしくはKO勝ちだった。だが、彼の凄さは試合内容だけではない。試合に臨む姿勢や佇まい、彼が発する言葉、対戦相手へのリスペクトなど、常に真摯
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