有期の雇用契約を繰り返し更新して通算5年を超えると、無期契約への転換を求めることができる「5年ルール」が今月、本格的にスタートした。企業が無期転換を免れようとする動きが出てくる可能性があり、専門家は注意を呼びかけている。 日本大学のスポーツ科学部と危機管理学部で昨年11月、英語を教えていた非常勤講師15人全員が、大学から今年3月までで雇用契約を打ち切ると通告された。大学側は「カリキュラムの変更に伴うもの」と説明しているが、15人を支援する首都圏大学非常勤講師組合は「無期転換を逃れるための雇い止めだ」と反発し、契約の継続を求めている。 組合が「無期転換逃れ」だと主張するのは、大学側が2015年に、非常勤講師の無期転換について「今後の大学運営に支障をきたす可能性が大きい」と内部文書で指摘していたからだ。16年4月以降に採用された非常勤講師には任期5年の上限が設けられ、無期転換ができないようにな
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