本研究はアニマトロニクスという映画やテーマパークなどで用いられるエンターテイメント用のロボット(アニマトロニクス)の顔表情の表現に関する研究である。ここでは、人間のように、顔表情の表現のできるロボットを、数少ない駆動ユニットを効果的に制御することにより、豊かな顔表情を実現するために、MU(Moving Unit;ムービングユニット)とその記述方法を提案し、実際の人間の表情と物理的及び心理的な測定を通して有効性について考察したものである。本研究では既存のエンターテイメント型のロボットの制作•制御等に使われている駆動ユニットやその記述方法等について分析し、その結果、Action Unit(AU;人間表情の記述方法の最小単位)の適用や表情筋を含む筋肉名称、動作部位、動作の描写などが混用して用いられていることがわかった。さらに被験者たちにAUで示される17種の基本的な動作をさせ、白黒濃度差法(In