10代の頃は、人生は明晰判明なものだと思っていた。端的に「クソだ」、と。 しかし30代も半ばを過ぎると、また変わって見えてくる。不思議だ。 去年はいろんなことが悪い方向にばかり転がっていた。唯一の救いは、これ以上望みようもないほどの素敵な相手と結婚できたことだ。 それがどうだ、今年の変わりようは。 思いもよらない方向から仕事をもらい、いまはその準備で嬉しい悲鳴をあげている。そんなときに、またまた自分が尊敬する人から仕事の依頼があったりする。 だけど、これはあくまで俺という個人の人生の上に起きた特殊な出来事だ。これをもって、「生きてればいいことある」とは口が裂けても言えない。でも……でも……10代の頃の自分のことを思うと、「もう少し希望を持ったってバチは当たらないよ」と言ってやりたい。 つまるところ、オッサンが若い衆に説教をしたがるのは、自分の中に居座っている17歳の拗ねてばかりいる自分を納