ユーザビリティ・エキスパートが開発プロセスに参加することで、ユーザビリティに関する状況は大きく改善されるかもしれない。KDEのあるプロジェクトの例を見てみよう。 しかし、残念ながら、これまでのユーザビリティに関する議論は、厳しく問いつめられた開発者が陣地を死守しようとする形で展開されることが多かった。ユーザビリティからの改善提案を受け入れれば、ある機能の開発に費やした数カ月間が泡と消えることになりかねないからである。しかし、KDEのあるプロジェクトで実際に協力した開発者とユーザビリティ・エキスパートによれば、ユーザビリティ・エキスパートが開発プロセスにが参加することで、こうした状況は大きく改善されるという。 KDE PIM(Personal Information Management)の中核となる開発プロセスにユーザビリティが浸透し始めたのは2年ほど前のことだ。以来、ユーザビリティは少し