濃厚な甘さが特長の種子島特産の安納(あんのう)芋が高級食材としてイギリスに輸出されることになった。ロンドンで民宿を営む藤田康子さん(66)(神戸市出身)が味に感動し、イギリスで農産物の生産販売関係者に紹介したところ、「食べたことのないおいしさ」と、高い評価を受けた。(角亮太) 「クリームのような口触りですごく甘い。ポテトとは思えない」。藤田さんが持ち込んだ安納芋を口にしたイギリスの農園経営者は「信じられない」と繰り返した。 安納芋はねっとりとした食感や強い甘さが特長。一般的なサツマイモの約2倍の糖度がある。銀座三越が焼き芋にして売り出したのをきっかけに、2004年頃から全国で人気が急上昇。JA種子屋久によると、出荷量は04年度に70トンだったが、09年度は50倍の3500トンに急増している。 計画では種子島・西之表市の西田農産が生産し、2か月以上熟成させた安納芋を、イギリスのケント州ブルッ