イラクで旧フセイン政権時代を懐かしむ声が広がっている。テロの危険や宗派の分断が広がり、国際的な支援は行き届かない。米ブッシュ政権が、2001年9月11日の同時多発テロ後の「テロとの戦い」で始めたイラク戦争から13年。市民は希望を失いつつある。 バグダッド中心部のバイク修理店主、カドゥム・ジャブリさん(60)は近くのフィルドス広場を通るたびに13年前を思い出す。「なぜあんなことをしたのか。後悔してもしきれない」 2003年4月。ジャブリさんは、米軍が到達したと聞いて熱狂する群衆の先頭にいた。広場のサダム・フセイン像を支える土台にハンマーをたたきつけた。 イラク戦争は、24年間続いたフセイン政権を倒した。誰かが星条旗を掲げるのをみて、フセイン政権の恐怖が終わると喜んだ。 しかし、期待は失望に変わった。テロや武力衝突が続き、街はすさんだ。経済が一向に良くならないのは、政治家の汚職のせいだと感じる
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