1カ月に及んだ第20回サッカー・ワールドカップ(W杯)は13日(日本時間14日)に閉幕した。本場ブラジルでの64年ぶりの開催で注目されたが、ブラジル国内では盛り上がりを欠き、逆に数々の社会問題が浮き彫りになった。2年後のリオデジャネイロ五輪に不安を残した。 W杯決勝の3時間前。リオのマラカナン競技場近くの広場には、決勝阻止を叫ぶ約200人が集まっていた。芸術家のイボ・フレイタスさん(21)は言った。「サッカーが嫌いなわけじゃない。ただ、ほかに優先すべきことがある」 巨費がかかるW杯への反対の声は、昨年6月に初めて上がった。医療や教育への不満、汚職への怒りでデモは一時、全国で100万人規模になり、今も各地で週40件ほど起きている。 先住民インディオのウルタウ・グァルジャジャさん(54)は、マラカナン競技場近くにあった家を追われた。昨年1月に州政府に立ち退きを迫られ、警察に催涙弾を放たれ、家は
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