“人食い用水路” 岡山県ではそう呼ばれるなど各地で当たり前のように事故が相次いでいます。しかし、いったい何人が用水路事故で死亡しているのか、負傷しているのかわかっていませんでした。NHKが、過去に事故の多かった15道府県の消防に取材した結果、去年1年間に少なくともおよそ2000人が死傷していたことがわかりました。新たな被害を防ぐためには何が必要なのか。取材を進めました。(富山放送局記者 佐伯麻里 中谷圭佑) 富山県南砺市に住む宮西厚子さん(81)。去年3月自宅近くを散歩していた途中で用水路に転落して意識を失い、およそ70メートルにわたって流されました。 宮西さんは流れが緩やかになった道路下の暗きょの中で意識を取り戻し、腹ばいになって道路まであがり助かりました。額を20センチにわたって切り、骨が露出するほどの大けがを負いました。 意識が戻らなければそのまま川に流されていたといいます。 「燃え
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