国が発注した、海上での特殊な工事の作業中に何が起きたのか。30日朝、日本最南端の沖ノ鳥島近くで作業員が海に投げ出され、5人が死亡、2人が行方不明になった。ひっくり返った桟橋は、海に浮かべたまま移動させるはずだった。国も業者も、「詳細は分からない」と繰り返した。 工事を発注した国土交通省関東地方整備局は30日午後、横浜市中区で記者会見を開き、「大きな事故を起こして申し訳ありません」と謝罪した。 「ひっくり返ることは想定していない。ひっくり返らないように設計している」 同局港湾空港部の松永康男部長はこう説明し、事故が「想定外」だったことを強調。「何らかの原因で偏った荷重になった可能性がある」としたものの、「詳細は分からない。現地の情報を収集して究明したい」と述べるにとどまった。