小惑星同士の衝突でできたらしい「彗星」のような天体「P/2010 A2」=米航空宇宙局、欧州宇宙機関、デビッド・ジュウィット教授提供 【ワシントン=勝田敏彦】米航空宇宙局(NASA)は、ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した小惑星同士が衝突してできたと思える不思議な天体画像を公開した。 「P/2010 A2」と呼ばれるこの天体は、火星と木星の間の小惑星帯に軌道を持っている。 1月6日に地上の望遠鏡で見つかったときは、尾のようなものが見えるので彗星(すいせい)だと考えられた。ところが25日と29日にハッブルが改めて観測したところ、彗星の尾と「頭」が分離しており、通常の彗星の尾には見られないX字形の構造も見つかった。 彗星なら、主成分である氷が解けてできる気体の成分が見つかるはずだが、それも見つからなかった。 とまどっていた研究チームが最終的に到達した結論は「小惑星衝突の名残」。チームの米カリ