野田佳彦首相は昨春、東日本大震災からの復興に取り組む姿をアピールしたいとして1964年以来、48年ぶりにIMF・世界銀行総会を日本で開催することを勝ち取ったはずだった。だが、その開催直前になって総会の最重要ポストであるはずの財務大臣を内閣改造で交代させた。国内政治及び民主党内の政治力学を優先させ、日本の存在感を世界に訴えるはずだった絶好のチャンスを自ら葬り去った野田首相――。本記事は英誌エコノミストが最新号に載せた日本の経済外交に対する痛烈な批判だ。原題は「Japan and the IMF:Poor host -Japan gives a lesson in how not to handle economic diplomacy」である。 日本の野田佳彦首相は、本誌(エコノミスト誌)が昨年、米国も欧州も日本型の指導力欠如病に冒されていると論じた記事「Turning Japanese」に